飼育舎から、約150メートルのスカイウォークを渡りきると、そこは「飛び地」。ジプシー(メス)、チャッピー(メス)、ポピー(オス)の親子3代が遊んでいます。
ジプシーおばあさんも高い木に登り、独りでのんびりと休んだりしているのですが、そこにポピーがやってくると、逃げ出すようになりました。ポピーはおばあさんと遊びたいのでしょうが、ジプシーとしては、元気なポピーにすこし手をやいているようです。
ジプシーはこれまで、飛び地からオランウータン舎に帰ろうと、必死にロープを渡って戻ろうとしていました。しかし、最近では、飛び地でのんびりしたいようすです。実際、せっかくオランウータン舎の近くまで行ったというのに、また飛び地まで戻ることもよくあります。往復ですから、約 300メートル。そうまでして、飛び地に戻りたいジプシーなのでした。
夕方、飛び地に戻ったジプシーは、えさも食べず、じょうろやペットボトルを使って、水槽で遊んでいます。それから、雑巾などをつかって、部屋の壁や床などを一生懸命拭き掃除をしています。
〔多摩動物公園飼育課 黒鳥英俊〕
(2005年9月23日)
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