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インドサイ「ゴポン」に妊娠の可能性~出産すれば、多摩動物公園では1973年以来50年ぶり~(※8/1以降の室内展示中止について追記)
 └─2024/06/26(07/29更新)
 多摩動物公園では、横浜市立金沢動物園と当園でおこなっているインドサイの共同繁殖計画により、2020年12月9日に金沢動物園から受け入れた「ゴポン」が妊娠した可能性があり、推定される出産時期が近くなってきましたので、お知らせします。

妊娠した可能性のあるインドサイ
名前   ゴポン
性別   メス
年齢   24歳
生年月日 1999年12月22日 サンディエゴ動物園生まれ
     (2003年3月19日 金沢動物園に移動)
来園日  2020年12月9日
     過去の出産経験(いずれも金沢動物園において出産)
     2007年2月 1日 メス・アスカ
     2009年8月15日 オス・ブンタ
     2014年1月31日 オス・チャンプ


インドサイ「ゴポン」(撮影日:2024年6月12日)


これまでの経過
 2023年5月9日に、オスの「ビクラム」と交尾が確認されました。それ以降、ゴポンの行動や状態の観察をおこなうとともに、糞中の性ホルモン代謝物の測定を岐阜大学等との共同研究(※1)の中で実施してきました。

 その結果、①周期的にみられていた行動的な発情兆候が停止したままであること。②腹部に張りが出てきており、乳頭のふくらみも見られだしていること。③妊娠指標となる糞中の性ホルモン(プロジェステロン)代謝物が高い値を維持していることの3点から、妊娠し、それが継続している可能性が高いと判断しました。

 なお、超音波(エコー)検査による妊娠の確定診断を複数回試みましたが胎児を確認できておらず、妊娠確定には至っておりません。

※1多摩動物公園,金沢動物園、東京動物園協会野生生物保全センター,岐阜大学応用生物科学部動物繁殖学研究室の4者による共同研究

推定出産日
 交尾確認日(2023年5月9日)を妊娠0日とすると、出産は2024年8月頃と推定されます。
※繁殖について
 インドサイのメスはおよそ3~6歳以上で性成熟します。発情周期は36~60日で、妊娠期間は460~496日と報告されています。1産1子で、新生児の体重は44~90kgです。

その他
 今後、出産に備えた放飼場の整備を実施します。整備工事のため、動物の展示を中止する場合があります。詳細が決まりましたらお知らせします。

(2024年7月29日追記) 8月1日から、出産に備えて室内展示の環境整備をおこなうとともに、落ち着いた環境を維持するため、インドサイ舎の室内展示を中止いたします。

 なお、ゴポンは屋外と室内を出入り自由にしますので、ご覧いただけない場合があります。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

多摩動物公園での過去の出産状況
 1973年12月20日に、ラニー(メス)と多摩王(オス)との間に、サイ太郎(オス)が生まれています。

当園の飼育状況(2024年6月26日現在)
2頭(オス1頭、メス1頭)

国内の飼育状況(2023年12月31日現在)
4園7頭(オス4頭、メス3頭)
資料:2023年インドサイ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】

(2024年06月26日)
(2024年07月29日:インドサイ舎の室内展示中止について追記)



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