ニュース
ニホンコウノトリの有精卵を韓国から導入
 └─2024/05/28
2024年7月5日追記:導入した2卵のうち、園内マップ30番のコウノトリ舎のペアに抱卵させた1卵は、6月5日に孵化し、順調に育っています。


2024年6月5日に孵化したひなと親鳥

 園内マップ26番のコウノトリ舎のペアに抱卵させていたもう1卵は、抱卵の状態も良好でしたが、6月26日に検卵した結果、発生初期の段階で発生が止まっていた(初期中止卵)であることを確認しました。



 多摩動物公園では、国内のニホンコウノトリの遺伝的多様性を確保し、生息域外保全を適切に進めるため、ニホンコウノトリの有精卵を韓国教員大学コウノトリ生態研究院(韓国)から導入することとなりましたので、お知らせします。

 これにより、日本国内に新たなニホンコウノトリの血統が導入されることになります。

 ニホンコウノトリの有精卵を国外から日本国内に導入するのは初めてのことになります。

移動するニホンコウノトリの有精卵
 韓国教員大学コウノトリ生態研究院で飼育する6ペアが産卵したうちの、2個を導入。


有精卵移動に使用する携帯ふ卵器。中にニホンコウノトリの卵が入っている

移動予定日 2024年5月28日(火)

経緯
 多摩動物公園は、韓国教員大学コウノトリ生態研究院との間で2020年2月20日に「ナベコウおよびコウノトリの保全に関する了解覚書」を結び、ナベコウとニホンコウノトリの保全に向けて情報交換や技術協力を進めてきました。

 今回、その取組の一環として、ニホンウノトリの有精卵を導入することとなりました。有精卵は導入後、多摩動物公園の仮親の下で育てられ、成育後は新たな血統として、今後国内の飼育下繁殖に供することとなります。

 国境を越えるニホンコウノトリの有精卵移動は、1999年と2001年に多摩動物公園から韓国の韓国教員大学コウノトリ生態研究院へ搬出したことがありますが、日本国内への導入は初めてとなります。

当園での飼育状況(2024年5月28日現在)
 53羽(オス26、メス27)

日本国内の飼育状況(2023年12月31日現在) 
 21施設 185羽(オス94、メス91)
 資料:ニホンコウノトリ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】

(2024年05月28日)
(2024年07月05日:2卵のうち1卵の孵化について追記



ページトップへ