多摩動物公園では、臨時休園中の2022年2月9日にライオンバス非常時対策訓練を実施しました。ライオンバスが走行中にエンジン故障のため、走行不能になるという想定の訓練です。
本来、車両故障の場合にはライオンを収容したあとにお客さまをライオンバスステーションに誘導することになっていますが、今回はライオンが収容できないという設定のため、ライオンがいるなかでお客さま役の関係者を救出するかたちでおこないます。
ライオンバスステーションから救援用のバスが現場に到着し、故障車を安全な場所までロープで牽引します。ライオンバスは後ろの部分にドアがあるため、救援車と故障車の後部をぴったりくっつけてドッキングし、お客さまに乗り移っていただきます。このとき、ライオンが近づかないようにするため、飼育係が運転するジープで連結部分の両側をしっかりガードします。お客さまが救援用のバスに乗り移ったあと、急病人が発生する想定で、乗務員が救護活動をおこなう訓練も実施し、全員無事にライオンバスステーションに到着しました。
救出活動の一方で、ライオンバスステーションでは運行中止のアナウンスや乗車券の発券中止など、お客さまの案内・誘導もおこないました。
多摩動物公園では、乗客のみなさまに危険な事態が起きないよう、飼育係が常に監視しているほか、車両・施設等の点検を日々おこなっています。今回の訓練は、万が一の事態においても、お客さまを安全に案内誘導できるように備えるものです。
訓練後は、視察いただいた日野警察署や日野消防署の方々からさまざまな講評をいただき、改善点なども示され、訓練の重要性を改めて感じさせられました。
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救援用のバスが故障車を牽引 | 救援車に乗り換える乗客 |
(2022年02月15日)