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2019年は6羽のトキが育っています──2019年繁殖結果報告
 └─ 2019/08/06

 多摩動物公園では、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力するため、佐渡トキ保護センターからトキをあずかり、非公開エリアで飼育しています。
 2019年も飼育個体が産卵し、6羽が無事に育っています。


BSペアの親子(左が親)
(撮影日:2019年7月31日)

飼育中のトキのペア

Kペアオス:2001年5月21日生まれメス:2003年5月9日生まれ
ADペアオス:2004年7月3日生まれメス:2001年4月24日生まれ
Zペアオス:2008年5月24日生まれメス:2008年4月17日生まれ
BSペアオス:2014年4月30日生まれメス:2011年5月26日生まれ
※BSペアのオスは新潟県長岡市生まれ、その他は佐渡トキ保護センター生まれ

産卵と孵化、育雛の状況

 飼育中の各ペアのひな計6羽が育っています。産卵後、卵を取り上げて孵卵器で孵化させた人工孵化と、孵化直前に巣に戻して巣の中で孵化させた自然孵化があります。また、親が自分のひなを自然育雛した場合と、仮親が自然育雛した場合があります。

No.両親産卵日孵化日孵化方法育雛方法
1ADペア3月21日4月18日人工孵化
自然育雛
2ADペア3月25日4月20日人工孵化
自然育雛
3BSペア3月27日4月26日人工孵化
自然育雛
4BSペア不明4月26日人工孵化
自然育雛
(仮親Kペア)
5BSペア不明4月28日人工孵化
自然育雛
6BSペア不明5月2日自然孵化
自然育雛
(仮親Zペア)
※産卵日はビデオモニターによる確認結果ですが、推定日も含みます。
※自然育雛の場合、孵化後約1週間は人の手で育て、その後で巣に戻しました。


多摩動物公園でのトキ飼育の経緯

 単独の施設で動物を飼育すると、感染症の発生に伴い全滅するおそれがあります。トキについても、鳥インフルエンザなどの感染症対策として、複数の施設に分散して飼育しています。
 都立動物園は40年以上にわたって佐渡トキ保護センターにおける飼育繁殖に技術協力をしてきた実績があることから、保全活動の調整機能をもつ野生生物保全センターがある多摩動物公園において2007年12月からトキを飼育し、毎年繁殖に成功しています。

※環境省の飼育方針により非公開で飼育しています。

日本国内の飼育状況(2019年8月6日現在。放鳥した個体を除く)

・佐渡トキ保護センター90羽(うち2019年生 8羽)
・佐渡トキ野生復帰ステーション45羽(うち2019年生 11羽)
・多摩動物公園14羽(うち2019年生 6羽)
・いしかわ動物園17羽(うち2019年生 7羽)
・出雲市トキ分散飼育センター14羽(うち2019年生 4羽)
・長岡市トキ分散飼育センター13羽(うち2019年生 2羽)
・佐渡市トキふれあい施設3羽(うち2019年生 1羽)
合計 196羽(うち2019年生 39羽)

(2019年08月06日)


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