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コアラの赤ちゃん生育中
 └─ 2019/07/31

 多摩動物公園では、今年2月に8年ぶりに生まれたコアラの赤ちゃんがお母さんの袋の中で生育していますので、お知らせします。


出産したコアラ「ニーナ」
(撮影日:2019年7月24日)

生まれたコアラ
 誕生日 2019年2月7日
 性 別 不明
 両 親 母親:ニーナ  2016年9月27日 埼玉県こども動物自然公園生まれ
     父親:コタロウ 2015年9月25日 神戸市立王子動物園生まれ
                     (鹿児島市平川動物公園所有)

経緯
 当園では飼育園館同士で相互協力しながら、希少動物コアラの繁殖を進めています。2017年12月20日に神戸市立王子動物園からオスの「コタロウ」、2018年6月11日に埼玉県こども動物自然公園からメスの「ニーナ」がブリーディングローン(※)により来園しました(「コタロウ」の所有園は鹿児島市平川動物公園であるため、平川動物公園とのブリーディングローンになります)。
 2019年1月のペアリングで交尾が見られ、2月7日に出産しました。順調に生育して、現在はお母さんの袋の口が開いた際にその隙間から赤ちゃんの体の一部が見えることがあります。

※ブリーディングローンについて
 繁殖を目的とした動物の貸借契約のこと。
 動物園間で個体を移動させることによって新たなペア形成を促し、繁殖に寄与することを目的としています。

コアラの繁殖の仕組みについて
 コアラを含めた有袋類はおなかに育児嚢と呼ばれる袋を持ち、未熟な状態で生まれた嚢児(のうじ)をこの袋の中で育てます。コアラの妊娠から出産までの期間は約1ヵ月です。一般的に、大きさは約1.7cm、体重約0.5gと未熟な状態で生まれます。生まれた嚢児はすぐに自力で育児嚢に移動し、嚢内の乳首に吸いつきます。その中で母乳を飲んで成長します。育児嚢に入ってから約6ヵ月で袋から出るようになり、これを出袋(しゅったい)といいます。

当園での飼育状況(2019年7月31日現在)
 3頭(オス1、メス1、不明1) ※生育中の赤ちゃんを含みます。

国内の飼育状況(2018年12月31日現在)
 8園館 50頭(オス17、メス27、不明6)
 資料:コアラ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】

◎関連ニュース
コアラの「コタロウ」が神戸市立王子動物園から来園します(2017年12月14日)
コアラの「ニーナ」が埼玉県こども動物自然公園から来園します(2018年6月7日)

(2019年07月31日)



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