公益財団法人東京動物園協会は、本年(2018年)3月に起きたゴリラ舎における事故を受け、以下のとおり再発防止策を取りまとめました。
今後は、職員一人ひとりが本件事故を深く受け止め、再発防止を徹底するとともに、日常の業務に一層励行し、着実な都立動物園・水族園の管理運営に努めてまいります。
なお、負傷した職員は回復し、すでに職場に復帰しています。
事故概要
2018年3月20日(火)16時30分頃、上野動物園職員が「ゴリラ・トラの住む森」内のゴリラ舎で飼育管理作業中、ニシゴリラと接触し、負傷しました。
事故原因
ゴリラ屋内飼育施設内の扉(1か所)の未施錠によるものでした。
再発防止策
- ゴリラ舎における再発防止策
- ①ハード面からの事故防止
- 未施錠時に簡単に扉が開かないようにするとともに、オートロック機能の設置を図ります。
- セカンドキャッチ(脱出防止のための扉や一時的に動物を収容しておく場所)の補強、死角の解消などの改善を図ります。
- ②ソフト面からの事故防止(標準作業書の改訂等)
- 屋内飼育施設の清掃作業時には群れを屋外に放飼することを原則とし、作業の繁雑さの軽減や飼育担当者の増員等の体制強化を図ります。
- チェックリストの作成、注意喚起表示の掲出、指差呼称及び開扉時の報告徹底など、ヒューマンエラー防止を促進します。
- 協会内全体における事故防止の取組
- ①ヒューマンエラー対策研修の実施
- 本件事故も実例とする研修を実施し、ヒューマンエラー対策への職員の理解促進を図ります。
- ②他の動物舎における改善
- 標準作業書の改訂等により飼育管理における安全性向上及びその継承を図るとともに、事故発生防止に向けた施設改善を、緊急性を精査しながら順次実施していきます。
公益財団法人東京動物園協会
(2018年10月05日)