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50周年を迎える多摩動物公園のサル山
 └─2018/01/13

 多摩動物公園のサル山は、1968年5月5日に開園10周年を記念してオープンしました。今年2018年5月5日で展示開始から50周年を迎えることになります。

 現在、このサル山では、メス36頭、オス32頭、計68頭のニホンザルたちがくらしています。この群れの創始個体は、1968年3月16日に愛知県犬山市の日本モンキーセンターから来た29頭(メス16頭、オス13頭)です。単純に計算すると50年で約2.3倍に増えたことになります。もちろん、その間に国内や海外の動物園などに十数頭ずつ搬出したこともありました。

 今のサル山で最高齢の個体は、2018年1月現在で30歳9か月のメス「ミドリ」です。ミドリは、1987年5月12日、「フミ」の第3子として生まれました。そのフミはというと、1979年3月8日に生まれた「フシ」の第7子です。このフシは、1968年の創始個体のうちの1頭です。

 サル山のそんな長い歴史の半分以上を経験してきたミドリは、やや後ろ足の動きが弱くなりましたが、娘「スボヤ」の世話をいつも焼きながら、群れのなかまたちとなかよく元気にくらしています。


左から順にスボヤ、顔が隠れているがスボヤに抱かれているフリカケ、その隣がミドリ

 2017年の春、スボヤの第6子を含め、全部で6頭の子どもが生まれました。そして、2017年12月6日におこなった毎年恒例の一斉捕獲の後、6頭の名前が決まりました。命名は、年毎に異なったテーマに沿って、東京動物園ボランティアーズのニホンザル班の方々に提案していただいています。

 昨年の命名テーマは“ご飯のおとも”です。その結果、6頭は「ラッキョウ」「イクラ」「メンタイコ」「アオノリ」「フリカケ」「ミリンボシ」と名づけられました。このうちフリカケがスボヤの娘で、フシ家系の第5世代になります。

〔多摩動物公園南園飼育展示係 由村泰雄〕

(2018年01月13日)



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