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チーター「リリー」の子どもたちデビュー
 └─2017/11/24

※2018年2月8日追記:チーター「リリー」の子どもたちのようすに改善がみられましたので、2018年2月9日(金)から、時間を限って公開を再開します(詳細はこちら)。

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※2018年1月10日追記:チーター「リリー」の四つ子の子どもたちのうち1頭に歩きづらいようす(跛行)が見られ、安静にしなくてはいけない状況です。2017年12月26日から公開を中止していますが、今しばらく公開中止を継続します。ご心配をおかけしますが、ご理解くださいますようお願いいたします。

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 多摩動物公園で2017年6月8日、チーター5頭が誕生。1頭は残念ながら死亡しましたが、オス1頭、メス3頭が成長し、環境にも慣れ、ようやく11月13日にみなさんの前にお目見えしました。


あたらしい場所へ

 子どもたちはまだ生後約5か月。ふつうならまだ母親といっしょにくらす時期です。しかし、母親の「リリー」は出産後2か月の8月4日に死亡してしまいました(リリー死亡のお知らせ)。

 母親がいなくなった後、子どもたちが元気に丈夫に成長できるよう、寝室の状態をととのえたり、栄養を考えて人工ミルクを与えたり、肉に栄養剤を混ぜた特別なえさなどを用意したりしながら、量や配合を調整しつつ健康状態を見守ってきました。

 母親がいれば、安全を確認して子どもたちに教えてくれるので、子どもたちも安心して環境にすぐ慣れていくことができます。しかし今回は、子どもたち自身が観察し、確認し、納得し、時間をかけて慣れていかなければなりません。そのため、運動場に慣らす練習は、とくに時間が必要でした。

 成長が安定するようになった10月の中頃、母親といっしょに過ごしていた奥のエリアから展示のための「ガラス放飼場」に練習の場を移し、天気のよい日は開園前に練習を繰り返しました。

「だいじょうぶかな…?」
外へGO!

 初めは本当に怖そうな表情で警戒し、あたりのようすをうかがうだけの毎日でしたが、室内と屋外を行き来自由な状態にしておき、好きなように過ごさせていると、10日くらい経ったころ、きょうだいで走り回って遊ぶ姿が見られるようになりました。そして、一度慣れてしまうと、翌日からはもう、わが物顔で放飼場を楽しむ毎日となりました。

 そして最後の予防注射も終え、さまざまな課題を乗り越えて、5か月かけてやっとみなさんにお目にかかれるようになりました。

 公開初日の11月13日、子どもたちは人の多さにちょっと驚いてしまったようで、運動場の隅に固まってしまいました。そこで現在、室内と屋外を出入り自由にし、ようすを見守っています。

 出入口から顔をのぞかせたり、ちょっと外に出てから「冒険してきました~」というふうに帰ってきたり、彼らなりに段階をふんで慣れていっているようです。そのため、子どもたちの姿が見づらい場合もありますが、4頭の成長をどうぞ暖かく見守ってくださいますようお願いいたします。

・関連ニュース
 「チーターが生まれました!」2017年6月20日
 「チーターの『リリー』が死亡しました」2017年8月7日
 「チーター「リリー」の子どもたちを公開します」2017年11月10日

〔多摩動物公園北園飼育展示係 松井由希子〕

(2017年11月24日)
(2018年01月03日更新)
(2018年01月10日更新)
(2018年02月08日更新)


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