2014年の夏から始めたアジアゾウ「アヌーラ」(オス、推定64歳)の夜間放飼も、今年で4年目を迎えました(
2014年のお知らせ)。
2012年の冬にスリランカから「アマラ」(メス、13歳)と「ヴィドゥラ」(オス、9歳)が来園して以降、ひとつしかない運動場を交代で使うようになったため、アヌーラは午前中の数時間しか運動場に出せなくなってしまいました。
そこで、アヌーラの運動量を増やすために夜間放飼を始めたのです。夜間放飼を始めてから4回目の夏、アヌーラのに変化は生じているでしょうか? 日誌から少し抜粋してみると──
2014年6月18日(夜間放飼初日)、「夜間の過ごすリズムは室内にいるときと変わらない。終始落ち着いている」、6月19日「プールに入り休息。初日よりさらに落ち着いている」。
──当初、17:00頃運動場に出て、まずのんびりとえさを食べ、まどろんだり砂浴びをしたりした後、明け方になると1時間くらいプールで横になって休み、その後は部屋に入るための扉の前でまどろむ……。
そこから約4年、運動場には引っ越しの準備として輸送箱が設置されたり、大きな丸太やタイヤが置かれたり、いろいろと環境の変化がありましたが、アヌーラの夜の過ごし方はほとんど変わりません(
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高齢になったアヌーラが堀に落ちることのないよう、今年は電柵を設置したのですが、その必要がないくらいアヌーラは落ち着いています。
自分のペースを確立し、少々のことでは動じないアヌーラ。隣に騒がしい2頭が引っ越してきても、夜運動場で過ごすことになっても、アヌーラのペースが乱されることはないようです。
夜間放飼はアヌーラの健康管理が目的なので、ふだんごらんいただくことはできません。でも、8月の「サマーナイト@TamaZoo」のときだけは20:00までアヌーラの夜の過ごし方を見ることができます。
今年のサマーナイトは8月11日(金)~16日(水)、19日(土)と20日(日)、26日(土)と27日(土)の10日間です(
お知らせ)。ぜひ、アヌーラをはじめ、多摩動物公園の動物たちの夜の過ごし方を見に来てください。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 高村里美〕
(2017年08月10日)