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繁殖に向けてヤギの雌雄を同居させました
 └─2015/05/22

 多摩動物公園アジア園の旧モウコノウマ舎の運動場で、ヤギのペアリング(繁殖に向けて雌雄を同居させること)をおこなっています。ここは昨夏、雑草が伸び放題になってしまった運動場にヤギを放して、「草刈り」をしてもらったところです。

・ニュース「ヤギの出産とオスの任務」(2014年9月5日)

 多摩生まれのメス「ヒメ」「きなこ」「あん」の3頭を、上野動物園から借りたオス「ダイズ」と同居させました。多摩には「ダイ」というオスヤギがいますが、ダイはヒメときょうだいであり、きなことあんのお父さんでもあります。そこで、血縁関係のない上野動物園のオスヤギを借りることにしたのです。


上野動物園からやって来たオス「ダイズ」

 今年2月頃に借りる予定でしたが、ダイズが体調を崩したため時期を延期しました。多摩は上野より寒いので、さらに体調を崩すといけないと考え、暖かくなった3月下旬に移動しました。

 さて、4月2日に同居させたところ、さっそくダイズはメスのにおいを嗅ぎ、興奮気味にメスに近寄りました。なかなかいい感じだと思ったのですが、それ以降、メスを追いかけるダイズの姿をしばらくは見たものの、4月半ばを過ぎると、4頭でのんびりしていることが多くなってきました。


同居させた4頭

 最初の段階で交尾に成功しているのかも?と期待しつつ1か月が経過すると、給餌の際、ダイズがメスを追い払いながらえさを独り占めしたりして、オスとメス3頭のあいだに少し距離が見られるようになりました。ダイズが多摩にいるのは6月下旬まで。それまでにもうひとがんばり……と期待したいところですが、4頭ののんびりタイムは続いています。

 ヤギの妊娠期間は5か月です。最初にうまく妊娠していれば、子ヤギの誕生は9月初旬。ダイズの奮闘はこのころ結果が出ることになります。どんな結果が待っているのか? 楽しみに待ちたいと思います。

〔多摩動物公園南園飼育展示係 土屋泉〕

(2015年05月22日)


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