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群れでくらすモルモットたちのうつりかわり
 └─2015/04/10

 多摩動物公園にはアジア園の「どんぐり広場」に面して、小さなモルモット用の運動場があります。この運動場にはモルモットを約20頭出しています。たくさんのモルモットを間近に見られるため、子どもから大人まで、どなたからも人気の展示です。来園者の方はここでお気に入りのモルモットを見つけたりされているようです。

 
左:モルモット運動場 右:高齢モルモットの部屋

 じつはモルモット舎には運動場に出ているモルモットの他に、まだたくさんのモルモットがくらしています。その数、全部で80頭前後。モルモットたちは、運動場に出る日、ふれあいイベントに登場する日、休息日というふうに、曜日ごとのローテーションを組んでいます。

 私はモルモットを担当して3年ですが、長い間モルモットを飼育していると、担当したばかりの頃に生まれた個体がふれあいイベントのエースになったり、逆にふれあいのエースだった個体が、おばあちゃんになって病気をわずらったり、寿命がきたり……ということにめぐり合います。


お休み中のモルモットのおばあちゃん

 現在、高齢になったおばあちゃんモルモットたちには運動やふれあいをお休みしてもらい、健康状態を見ながら、暖かい場所で栄養のあるものを与えています。こうして日中は、空いたケージが高齢モル専用のスペースになります。

 彼女たちは一線をしりぞきましたが、少し前まで活躍していたモルモットたち。たまに日光浴をしているところを目にすることがあるかもしれません。白内障をわずらって目が白くなっている個体もいるのでビックリするかもしれませんが、温かく見守っていただければと思います。

 時の流れとともに変化していくモルモットたちも、担当していると1頭1頭の性格や年齢などがだんだん頭に入ってきます。現在、飼育管理の担当は私を含めて2人です。ふれあいイベントの参加者の方は、自分がさわっているモルモットがどんな個体なのか気になるようですが、私たち飼育担当の職員を見かけたらご質問ください。モルモットのさまざまな情報をお伝えします。

 おばあちゃんモルモットはもちろん、すべてのモルモットたちが長生きできるよう、そして、モルモットを通じてみなさんに命のぬくもりを伝えられるよう、飼育と展示に取り組んでいこうと思います。

〔多摩動物公園教育普及係 林亜紀〕

(2015年04月10日)



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