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アミメキリンの子「ユララ」元気です
 └─2013/03/22

 多摩動物公園では、2013年1月3日アミメキリンの「ユーカリ」が2産目となるメスを出産しました。名前は「ユララ」です。初産は、2011年8月6日に出産したメスの「ユリア」で、人工哺育で育てました。

 ユーカリは初産のとき、産室に入ることを拒み続け、そのためパドック(フェンスで囲われたエリア)のコンクリートの上でユリアを出産してしまいました。今回は、2012年10月から産室への出入りを順序立てて練習していたので、ユーカリは産室にも馴れ、夜間一頭で隔離されても大丈夫になりました。

 後は出産を待つだけでした。しかし、クリスマスのころには生まれるだろうと思っていたのが大晦日も過ぎ、とうとう新年を迎えることになりました。そして1月4日朝、監視カメラのモニターに、産室のユーカリとユララの姿が映っていたのです。監視カメラの録画映像を再度確認したところ、出産は3日の23時26分でした。

 ユララは生まれたときに左前後肢の関節に異常があり、治療しないと歩けない状態でした。肢が曲がらないようにしっかりとギプスで固定しましたが、日日成長することを考え、計3回ギプスの交換をおこないました。

 そのため、ユララの肢が完治するまで親子ともずっとキリン舎内で過ごさなければならなかったのですが、今回ユーカリは、母親らしくちゃんと子どもの面倒を見ているので心配はありませんでした。

 生後24日目、ようやく左前後肢とも完治し、歩き方にも不安がなくなったため、初めてパドックに出ました。しばらくの間は、外の雰囲気に慣れるため親子だけで過ごさせました。

 生後53日目、大放飼場に出て群れといっしょになりました。それまでユララと距離を置いてあまり興味を示していなかった姉のユリアもユララに対する態度が明らかに変わり、日中のほとんどをユララの後を付いて回ったりして、姉妹2頭でいる時間が長くなっています。

 仲のよいユリアとユララの姿をぜひ見に来てください。

写真上:ユーカリとユララ親子
写真下:ユララの後を付いて回るユリア(左)

〔多摩動物公園北園飼育展示係 横田利明〕

(2013年03月22日)



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