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チーター親子のその後
 └─2012/01/06

 多摩動物公園で2011年に生まれたチーターの7頭の子どもたちも、早いもので生後半年が経過しました。

「チーター『キキョウ』の3度目の出産」(2011年07月15日)
「チーター4頭誕生! 1頭はキングチーター」(2011年07月28日)

 4月にキキョウが産んだ3頭の子ども(オスのギーマとクルミ、メスのリラ)は、現在広い運動場へ引越し、朝からところせましと走り回っています。引越しの初日は新しい運動場を警戒し、母親のキキョウが安全を確認した後も怖がって移動できないという、神経質なチーターらしい一面を見せていました。しかし次の日になると、好奇心が優先し、岩や木によじ登ったり、滝を飛び越えたりするようになりました。とくにクルミは、高い木に登るのが得意で、木の上から隣の運動場に出ているチーターを興味津々なようすで見ています。

 6月にスミレが産んだ4頭の子ども(オスのキリ、メスのアイリス、ステラ、ナデシコ)は、まだガラス放飼場にいます。体重も10キログラムほどになり、元気が有り余っているようです。順調に成長すれば、近いうちにこちらの親子も広い運動場へ引越しができそうです。とくにナデシコは、兄妹の中でも群を抜いて活発で、壁や場内の障害物にしょっちゅう衝突しているので、早く広いところで思い切り走らせてやりたいものです。母親のスミレが遊びとなると自分も全力疾走してしまうので、これもナデシコが大興奮して走り回る原因のひとつなのかもしれません。

 チーターの成長は速いので、子どもが生後1歳ごろになると母親は育児をやめ、次の出産の準備に入ります。子どもも1歳半を過ぎるころには繁殖能力をもち始めるので、兄妹を別々にして飼育する必要が出てきます。親子が一緒に運動場に出ていられる時期もあまり長くはありません。今のうちにぜひ、チーターの親子が走り回る姿を見に来てください。

写真上:木に登って隣をのぞくクルミ
写真中:大放飼場のキキョウ親子
写真下:室内のスミレ親子

〔多摩動物公園北園飼育展示係 野本寛二〕

(2012年01月06日)



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