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子どもたち、ライオン園を席巻中!
 └─2011/10/08

 季節が変わり徐々に秋めいてきましたが、多摩動物公園ライオン園ではいま、子ライオンたちが園内を席巻しています。

 2010年10月に生まれたケイコの子どもたちはそろそろ一年になります。オスのアルーシャ、クルーガーは体重測定で80キロを超え、オスの象徴であるタテガミもだんだんと目立ち始めてきました。まだ幼さは残していますが、短いながらもタテガミをなびかせ、たたずむその姿は、大人へと着実に成長していることを実感させます。メスのルエナ、タナの体重は約70キロになり、大人のメスライオンがおよそ150キロなので、半分近くまでになりました。また飼育係から見ると、目元や顔立ち、たたずまいなどが母親のケイコによく似てきたと感じています。オス、メスともにこれからがますます楽しみになってきました。

・関連ニュース「ライオン園にケイコ親子がデビュー」(2011年03月11日)

 2010年12月生まれのナナの子たちのほうは、すっかりライオン園の一員となって毎日元気に遊びまわっています。トウヤ、トモ、トワの3頭とも、ケイコの子たちの同時期と比べると幼い顔をしていますが、これは母親ナナの顔立ちに似ているのかもしれません。ライオン園に毎日設置している牛骨を目の前にすると、ケイコの子やオスのライオンが来ても譲らないなど、強気な一面をしっかり見せています。

・関連ニュース「子ライオンの群れ入りに向けて」(2011年04月22日)

 ライオンは、群れの中で同時期に子を産んだ母ライオンたちが協力して子育てをするといわれていますが、ライオン園でも似たようなようすがときどき見られます。
 ケイコとナナの子同士は非常に仲が良く一緒に遊びまわりますが、その折母ライオンのどちらかが必ず近くにいて見守っています。ときにはその母が子ども全員を引き連れて、一緒に走ったり園内を散策したりして、まるで幼稚園のようなようすも見られます。
 一時的に子から離れた母ライオンのほうは、解放された時間をリラックスして過ごしているようで、そこから子育ての大変さを逆にうかがい知ることができます。

 これから気温が下がりライオンにとって動きやすい季節になってくると、子ライオンたちの動きもますます活発になると思われますが、大人になるにつれて、自由気ままに過ごすだけでなく群れのルールを身に付けていかなければならない時期も迎えます。子どもたちの行動は、これから群れの中で日々変わっていくことでしょう。ぜひライオン園に見にいらしてください。

写真上:オスに遊んでもらおうとしている子ライオン
写真中:目立ち始めた(左)オスのタテガミ、(右)はメス
写真下:ナナの周りで休む子どもたち

〔多摩動物公園北園飼育展示係 佐々木悠太〕

(2011年10月08日)



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