北海道の円山動物園から来園したユキヒョウの「ユッコ」(1歳、メス)は、動物病院で約3週間の検疫を終え、2010年12月8日にユキヒョウ舎にやってきました(来園のニュースは
こちら)。
初日は、知らない場所で知らないユキヒョウたちの気配にちょっと警戒しているようすでした。ユキヒョウは警戒すると動かなくなってしまう個体も多いのですが、ユッコの場合は初日から割とよく動き、餌もよく食べました。
数日間、非公開の運動場で外に出る練習をして、12月15日の休園日に出してみたところ、体を低くしあちこちの匂いを嗅いでいましたが、そのうち高い岩の上で落ち着いたようでした。「これなら大丈夫だろう」と開園日に出してみたのですが、休園日にはないシャトルバスの運行や園内放送にびっくりしてしまったようです。しかし、今ではそれにも慣れて気にしなくなりました。
ユキヒョウは、野生では最低気温が-20℃を下回るような場所でくらしており、寒さから身を守るために厚い毛でおおわれています。そんなユキヒョウたちのために、多摩動物公園のユキヒョウ舎は、園内でも一番といっていいほど寒い場所にあります。おかげで人間の方はこの季節、つま先どころか膝まで痺れてしまう寒さですが、ユキヒョウたちは今が一番元気ですので、防寒対策をバッチリして、ぜひ、ユッコやほかのユキヒョウたちに会いに来てください。
ユキヒョウは、交代で運動場に出ているため、ユッコをごらんになれない場合があります。ご了承ください。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 高村里美〕
(2010年12月24日)