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続・新たな視点で見てみると(1)
 クロマグロの産卵行動
 └─2008/06/13

 昨年(2007年)の7月から年末にかけて、毎週連載でお送りした「新たな視点で見てみると」。特殊なカメラや撮影方法で、ふつう見ることができない生き物の世界を動画でお送りするシリーズでした。

 連載が終了してそろそろ半年──。連載再開を切に願う数多くの声!……があったわけではないのですが、勝手に「続・新たな視点で見てみると」を開始させていただきます。

 記念すべき(?)第1回は、やはり記念すべき「クロマグロの産卵行動」です。お知らせはこちらのニュースをごらんください。

 葛西臨海水族園は9年前の1999年、世界で初めて、陸上施設内でクロマグロを産卵させることに成功しました。水温や光などの環境をコントロールできる水槽内でクロマグロが産卵したということには、大きな意義があります。つまり、減少が心配されているクロマグロを増やすための研究に、大きく寄与できる可能性があるのです。

 この年以降、産卵は途絶えてしまっていたのですが、今年(2008年)4月29日、クロマグロの卵が水槽で確認されました。その後も週に何回かのペースで産卵がおこなわれています。今回の動画は、その産卵行動を撮影したものです。

【動画:クロマグロの産卵行動】
Windows Media形式
QuickTime形式

 先を泳ぐメスが卵を放出すると、それにあわせるように、ついて泳いでいたオスが白くにごった精子をかけます。何匹ものオスがいっせいに精子を放出すると、中を泳ぐマグロたちが見えなくなるほど水槽内が白くにごってしまうこともあります。
※「続・新たな視点で見てみると」では、特殊な撮影にこだわらず、興味深い生き物のすがたや行動などを動画でお伝えします(不定期連載です)。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕

(2008年06月13日)



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