連載「新たな視点で見てみると」では、特殊な撮影方法を駆使し、ふだん肉眼では見ることができないような映像をおつたえしています。しかし今回は、魚類採集のようすを現地からレポートします。
現在私は、葛西臨海水族園「世界の海」エリアのオーストラリア北部水槽で展示するためのナーサリーフィッシュを採集するため、オーストラリアのダーウィンという町に来ています。この町の名前は、かの有名なチャールズ・ダーウィンにちなんでつけらました。今回の記事が某生きもの番組と関係あるわけではありません……。
水族園で展示している生物は、観賞魚業者から購入することができるものもありますが、どの業者も取り扱っておらず、自分たちで採集するしかない生物も少なくありません。ナーサリーフィッシュもそのひとつで、日本の水族館で展示しているのは、葛西臨海水族園だけ! 世界で探しても、生きたナーサリーフィッシュが見られるのは、葛西臨海水族園のほかにはないと思います。
今回は、ナーサリーフィッシュ採集のようすを動画でお届けしましょう。ナーサリーフィッシュの生息するアデレード川には大きなイリエワニもすんでいて、採集しているときにもたまに見かけることがあります。舟から身を乗り出して網にかかった魚を回収するときは、ワニの気配を気にしつつ、ちょっとドキドキしながらの作業です。
【動画:ナーサリーフィッシュの採集】
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〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕
写真:ナーサリーフィッシュを採集したアデレード川
(2007年11月2日)