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いきもののミカタプロジェクト「東京の生き物たちの今」シリーズ──「カエル3部作」「トビハゼ」配信中!
 └─ 2021/08/12
 葛西臨海水族園では、2021年からはじめた「いきもののミカタ」プロジェクトの一環として、東京にくらす生き物たちの今について伝えるオリジナル動画の制作・配信をスタートしました。

 大都市を抱える東京にもさまざまな野生の生き物がくらしていますが、それらのなかには数を大きく減らしているものも少なくありません。昨年、東京都(本土部)に生息する個々の種の絶滅のリスクを評価した「東京都レッドリスト(本土部)」が11年ぶりに改定されました。レッドリストからは、東京の生き物たちがより厳しい状況にあることが伺えます(本土部レッドリストについて詳しくはこちら)。

 そこで水族園では、レッドリストの掲載種のなかで飼育展示している種や、保全に取り組んでいる種を中心に、その生き物の生態とともに生息数が減少している要因、そしてわたしたちにできることを伝えるオリジナル動画をシリーズで制作し、配信することにしました。

 わたしたちにとって、もっとも身近な存在である東京の生き物たち。それらの現状を知り、わたしたちになにができるか一緒に考えませんか?

「カエル3部作」

 東京都内(本土部)にくらす在来のカエルの仲間11種すべてが、レッドリストに掲載されています。特に田んぼに生息するトウキョウダルマガエルやニホンアカガエルなどの絶滅のリスクは年々あがっています。

 「No.01 トウキョウダルマガエル」「No.02 ニホンアカガエル」「No.03 ニホンアマガエル」の3つの動画は、それぞれのカエルの魅力をスタッフが撮影した貴重なフィールド映像で紹介しながら、彼らが置かれた厳しい現状を伝え、わたしたちになにができるかを考える内容です。


【動画】No.01 トウキョウダルマガエル編/東京の生き物たちの今


【動画】No.02 ニホンアカガエル編/東京の生き物たちの今


【動画】No.03 ニホンアマガエル編/東京の生き物たちの今

「トビハゼ」

 魚なのに水の中ではなく干潟の泥の上でくらす、ユニークな生態をもつトビハゼ。東京湾の干潟は日本のトビハゼ生息地の北限にあたる貴重な生息地ですが、その約9割が埋め立てによって失われ、トビハゼも数を減らしています。

 飼育下での繁殖や周辺の干潟での生息状況の調査など、今までの取組みのなかで撮影した飼育個体の鮮明な映像や貴重なフィールド映像を使って、トビハゼの生態や東京湾のトビハゼの現状をお伝えし、わたしたちにできることを考える内容です。


【動画】No.04 トビハゼ編/東京の生き物たちの今


◎関連イベント
「いきもののミカタ」プロジェクト・キックオフイベント、YouTubeで配信「いきもののミカタ宣言2021」。みなさんからのメッセージも募集します!

「いきもののミカタ」プロジェクト

 葛西臨海水族園は今までも生き物や生き物のくらす自然環境を守るためのさまざまな取り組みをおこなってきました。しかし、ごぞんじのように自然環境の悪化や野生動物の減少は加速度的に進んでいます。水族園は自然と人が共に生きる未来のために、よりいっそう力を尽くしていかなくてはなりません。
 そこで、新年にあたり「いきもののミカタ」プロジェクトをスタートします。「いきもののミカタ」には、生き物の科学的な見方を伝え、そのおもしろさやすばらしさを伝えるという意味と生き物の代弁者(味方)としてメッセージを発信するという二つの意味があります。すべての教育活動において、スタッフ一人ひとりが、生き物や自然の魅力とともに生き物や自然環境の現状を積極的に発信し、みなさんとともに何ができるかを考え、行動へとつなげること、それがこのプロジェクトの目標です。

(2021年08月12日)



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