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夏はまだまだ終わらない! 干潟探検に行ってみよう
 └─2019/08/30

 処暑をむかえ、秋の気配が近づいてきましたが、まだまだ海を楽しめる場所があります。その一つが、干潮になると平らな砂泥地が一面に広がる干潟です。

 葛西臨海水族園では、未就学児から大人まで、さまざまな方を対象に、葛西海浜公園にある「西なぎさ」においてフィールドプログラムを実施しています。


干潟フィールドプログラムのようす

 今回は6歳児向けシリーズプログラム「進め!海のいきものたち」(全4回)のうち2019年5月18日に実施した第1回「海に行こう!」についてご紹介します。この第1回は実際に海(干潟)に探検に出かけ、干潟や生き物について体験を通して学ぶのがおもな目的です。第2回以降は、場所を園内に移して実施します。

 「西なぎさ」は人工干潟ですが、コメツキガニといったカニのなかま、シオフキやマテガイといった貝のなかまなど、多種多様な生き物を観察できます。子どもたちは、一見ただの砂場のように見える干潟にたくさんの生き物や巣穴を見つけると、とても驚いて夢中になって観察をしていました。

 また、このプログラムでは体験の前後に海と生き物の絵を描いてもらいました。子どもたちが体験を通してどんなことを学んだのかを見ることが狙いの一つです。一例をご紹介しましょう。


Aさんの描いた絵 左:プログラム体験前、右:プログラム体験後

 Aさんは体験前には青い海に島が浮かんでいるという絵で海のイメージを表現していました。ところが体験後には、茶色い砂の上に黒色のカニがいるという絵に変わっていました。また、「かさかさ」「とんとん」という言葉でカニが生きているようすが表現されていました。干潟の環境と生き物の特徴について体験を通して学んだことがうかがえます。

 生き物の不思議さや新しいことを知る楽しさは、子どもだけでなく大人でも感じることができます。干潟探検には潮の引く干潮が向いています。ぜひみなさんも潮汐表で潮の干満の時間を調べ、干潟に出かけてみてはいかがでしょうか?

〔葛西臨海水族園教育普及係 田中隼人〕

(2019年08月30日)


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