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初展示!「北海」に生息するタラのなかま「ビブ」
 └─2019/08/02

 葛西臨海水族園「世界の海」エリアの「北海」水槽に新入りが登場しました。その名は「ビブ」。別名「フランスダラ」です。その名のとおり、みなさんおなじみの食用魚として有名なタラのなかまです。葛西臨海水族園では初展示です。


えさをたらふく食べたビブ

 ビブはおもに北海や英仏海峡周辺などに生息し、全長約30センチまで成長します。日本で食用とされているマダラやスケトウダラは1メートル以上になりますが、ビブはその半分にも満たない小型種です。

 展示しているビブは昨年(2018年)11月に搬入し、バックヤードで大切に育ててきました。当初は7〜8センチほどの大きさでしたが、今では全長20センチほどに成長し、一年も経たずに2倍以上の大きさに育ったのには驚きました。


ビブの「ヒゲ」

 タラのなかまには下あごに感覚器官である1本のヒゲがあります。ビブにも1本のヒゲがあり、底砂の上でヒゲをチョロチョロと動かしながら泳ぎ、えさを探す姿が見られます。ヒゲにえさが触れると、たちまち大きな口を開け、パクリと食べてしまいます。タラのなかまは食欲旺盛で、名前の由来の通り「たらふく=鱈腹」になるまで食べ続けます。そのため、どれくらい食べているか、よく観察しながらえさの量を調節しています。

 同じ水槽の砂の中に隠れているカレイのなかまのプレイスも食欲旺盛で、勢いよく水面まで上がってえさを食べます。ビブも、水面から沈んできたえさに気づくと、プレイスに負けじとバクバク食べ始めます。張り合っているようにも見えますが、ビブはふだん中層で泳ぎ、プレイスは砂に潜り、両種とものんびりとして見えます。

 新入りのビブが加わり、一層にぎやかになった「北海」水槽をぜひ見に来てください。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 関啓汰〕

(2019年08月02日)


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