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週刊マグロニュース[1]クロマグロ搬入から1週間が経ちました
 └─2015/06/29

 葛西臨海水族園にクロマグロ77尾を搬入してから1週間が経ちました(搬入のニュースはこちら)。


クロマグロを搬入した後のアクアシアター水槽

 2015年6月21日に水槽に入ったクロマグロたちは、昨日6月28日の時点で7〜8割がえさを食べるようになり、食べる勢いも徐々に強くなってきました。一部の個体の体には、輸送時にできた「擦れ」が見られますが、えさを食べるようになれば治っていくはずです。

◎動画:えさを食べるクロマグロたち(2015年6月28日、葛西臨海水族園職員撮影、36秒)

 搬入されたクロマグロのうち4尾が死亡しましたが、長時間にわたる輸送作業による影響や、搬入後、水槽に慣れる前の衝突による骨折などが原因と考えられます。昨年末から今年初めにかけて見られたような異常は現時点では確認できません。

 クロマグロを搬入した「大洋の航海者:マグロ」水槽はドーナツ型をしており、正面にあたる広い「アクアシアター側」(通称シアター側)と、反対側のやや狭い「擬岩側」に分かれています。この二つのエリアは、一部底が高くなる形で狭くなった「水路」でつながっています。

 マグロ類をあらたに入れるときは通常、小型のスマやハガツオは擬岩側に、クロマグロはシアター側に放します。その後、魚たちは放されたエリアから移動することはあまりありません。とくに、クロマグロが擬岩側に入ってしまうとスマやハガツオが驚くことがあるので、現在は水路部分に気泡を立てて“カーテン”を作り、クロマグロが移動しないようにしています。

 ところが今回、シアター側に放した直後、ずっと残っていた大型のクロマグロ1尾に驚いた新入り数尾が水路を抜け、擬岩側に入ってしまいました。当初、擬岩側のスマとハガツオは驚いて落ち着きをなくしましたが、すでにかなり慣れてきたようです。タイミングを見て水路の気泡のカーテンをはずし、クロマグロをシアター側に誘導します。

 今後も引き続き水槽と魚たちの観察を続け、新入りのクロマグロたちが一日も早く水槽に慣れるよう取り組みます。なお、水槽の状態を確認するために導入したアカシュモクザメとタカサゴ類は順次水槽から取り出し、別の水槽で展示する予定です。

(2015年06月29日)


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