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タイマイを展示しました
 └─2013/10/04

 葛西臨海水族園東京の海エリアの「伊豆七島の海4」水槽で、2013年9月26日からタイマイの展示を始めました。名古屋港水族館から借り受けた個体で、当園での展示は初めてです。

 タイマイは、日本近海で見られるウミガメの一種で、くちばしがとがり、甲らの縁がノコギリのようにぎざぎざになっているのが特徴です。
 展示個体は2012年8月生まれです。当園に到着した9月10日時点で、甲らの長さは約30センチ、体重は約3キロでした。

 「伊豆七島の海4」水槽では、ウメイロモドキやクマササハナムロといった魚が群れを作り、砂地や岩場にはマンジュウヒトデやバイカナマコなどがいて、多くの種類の生き物を展示しています。名古屋港水族館の「カメ類繁殖研究施設」で飼育されていたタイマイにとって、ウミガメと人間以外の生き物を見るのはおそらく初めてのはずです。新しい環境に慣れてくれるか、裏側に隠れてしまわないか、とても心配しました。

 しかし予想に反して、タイマイはすぐに水槽中を泳ぎまわり、いろいろなものに興味を示しました。ヒトデやナマコをかじりひやひやさせられましたが、食べられないと判断したのか、すぐに見向きもしなくなりました。その日のうちに餌もよく食べ、翌日には岩の隙間で休む姿も確認でき、まずは一安心です。

 タイマイが水槽にデビューしてまだ数日ですが、悠々と泳ぐ姿は貫録さえ感じさせ、今後の成長が楽しみです。
 なお、約2年間展示していたアオウミガメは2013年10月はじめに小笠原へ返却しました。

「今年生まれのアオウミガメ」(2011年10月14日)

写真上:水槽のタイマイ
写真中:甲らのギザギザ
写真下:岩のすき間で休むタイマイ

〔葛西臨海水族園飼育展示係 戸村奈実子〕

(2013年10月04日)



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