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キングペンギン「ソラ」すくすく成長中
 └─2011/11/11

 葛西臨海水族園で生まれたキングペンギン(オウサマペンギン)のひなの名前が「ソラ」に決まりました。

「キングペンギンのひなの名前決定と命名式開催」のニュース

 2011年11月19日(土)から「ペンギンの生態」コーナーで公開の予定です。南極周辺に生息するキングペンギンは、暑さに大変弱いため、気温が高い間は裏側にある冷房室で飼育していました。公開に先立ち、ソラのこれまでの成長のようすをお伝えします。

 ソラが誕生したのは2011年8月15日。父親のクールと母親のウミが交代で卵を温め続けて54日目のことでした。巣を造らないキングペンギンは、肢の上にひなを乗せ、その上からお腹の皮をかぶせて寒さから守ります。生まれてすぐのひなは、羽毛が生え揃っておらず、全身は親鳥の足の色と同じような灰色をしています。ときどきお腹の下から顔をのぞかせますが、その姿は、一見しただけでは親鳥の足の一部と見間違えてしまいそうです。

 生まれてすぐはお腹の下にしっかりと収まっていたソラですが、生後10日を過ぎると、収まり切らない大きさになりました。うっすらと全身に茶色い羽毛が生え始めるのもこの頃からです。母親のウミは初めての子育てなので、しっかり育てられるのか心配していましたが、そんな心配をよそにソラはすくすくと成長し、生まれてから3週間後には、お腹の下に頭を潜らせるのがやっとなほど大きくなりました。ソラにとって両親のお腹の下は落ち着ける場所ですが、潜り込んでいる姿は、まさに「頭隠して尻隠さず」の状態です。

 それからしばらくすると、ソラは親鳥の足元でどっしりと構えて立っていることが多くなり、歩き回ることもだんだん増えてきました。 順調に成長しているソラは、現在では親鳥たちの首あたりまで背が伸びてきています。これからは屋外へ移ってくらすので、新しい環境に慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、きっとみなさんに元気な姿を見せてくれることと思います。

写真上:まるで親鳥の足の一部のように見えるひな
写真中:「頭隠して尻隠さず」
写真下:こんなに大きくなりました

〔葛西臨海水族園飼育展示係 山本達也〕

(2011年11月11日)



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