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続・新たな視点で見てみると(6)
 クロマグロの「孵化直後〜稚魚」
 └─2008/10/10

 前回の「続・新たな視点で見てみると」では、クロマグロ受精卵の「卵割~孵化の瞬間」をお伝えしました。↓

 「孵化後のようすを撮影します」と予告してから、だいぶ時間がたってしまいましたが、今回は、クロマグロの孵化直後の「仔魚」と、魚食性が強くなった「稚魚」のようすをお伝えします。

【クロマグロの仔稚魚】

 ・Windows Media形式
 ・QuickTime形式

 映像の流れに沿って解説しましょう。孵化直後のクロマグロの仔魚は全長約3ミリ。体は透き通り、眼も透明で、物を見ることはできません。まだ口も開いていないので、物を食べることもありません。

 しかし心臓は力強く拍動していて、おなかに詰まった栄養で成長しながら、2日間ほど海の中を(水族園では水槽の中ですが)漂っています。口が開いて、目も見えるようになると、自分のまわりに漂っているプランクトンを食べて成長します。25日後には全長が2センチほどになり、小さな魚をたくさん食べてグングン大きくなります。

 2008年10月19日から10月24日にかけて、中国の上海で第7回世界水族館会議が開かれます。この会議は4年に1度開催され、世界各国の水族館が日ごろの研究成果を発表し合い、水族館全体の技術の発展や、そのありかたを考える場になっています。

 今年9年ぶりに起こった産卵の話題を含め、クロマグロの飼育についてこの会議で発表してくる予定です。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕

(2008年10月10日)



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