井の頭自然文化園は環境省から2021年3月29日付で「認定希少種保全動植物園等」制度における「希少種保全動植物園等」に認定され、このたび認定証を受領しました。
本制度は、希少種の保護や増殖について一定の基準を満たす動植物園等を環境大臣が認定する制度です。「種の保存法」の改正によって2018年6月1日に始まりました。井の頭自然文化園は都立動物園・水族園としては、葛西臨海水族園についで2番目です(
葛西の認定についてはこちらをご覧ください)。
認定を受けた施設は、繁殖のために希少種を移動させるための手続等、従来必要だった規制が原則として適用されなくなります。また、本制度によって次のような効果が期待されています(
環境省サイトより)。
- 繁殖等に向けた他園館との円滑な個体移動などによる生息域外保全の連携体制構築
- 多くの来園者に対する、希少野生動植物種に関する環境教育・普及啓発の促進
- 動植物園等が持つ「種の保存」という公的機能の明確化・社会的な認知度の向上
申請にあたっては、施設で取り扱うすべての希少野生動植物種について申請し、国の認定を受けることになります。井の頭自然文化園の認定対象種は、「国内希少野生動植物種」が12種(アマミトゲネズミ、ツシマヤマネコ、シジュウカラガン、クロツラヘラサギ、アカガシラカラスバト、コウノトリ、ハヤブサ、タンチョウ、トウキョウサンショウウオ、ミヤコタナゴ、タガメ、カタマイマイ)、「国際希少野生動植物種」が4種(カワウソ、パラワンコクジャク、フンボルトペンギン、オオサンショウウオ)の合計16種です。
ツシマヤマネコ
井の頭自然文化園は環境省のツシマヤマネコ保護増殖事業に協力し、2006年からツシマヤマネコを飼育する等、これまでも野生生物の保護や増殖に取り組んできました。今後も引き続き、希少な野生生物の保全や普及啓発に努めていきます。
環境省サイトより
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認定希少種保全動植物園等制度について
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「種の保存法」(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)の概要
(2021年04月04日)