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続々・新たな視点で見てみると[14]──夜限定のレース細工:カラスウリの開花
 └─2018/08/03

 本格的な夏が始まり、井の頭自然文化園水生物館の周りでは、毎晩いくつものカラスウリの花が咲いています。 カラスウリというと、秋の雑木林などで目立つオレンジ色や朱色の実を見たことがある方もいるでしょう。

 カラスウリは実が目立つだけではなく、花も大変特徴的で、一度見たら忘れない姿をしています。しかし、繊細可憐な純白の花は夕方暗くなってから咲き始め、明け方にはしぼんでしまう「夜限定」の花なのです。夜、出歩くことのない真面目?な方は、この花がきれいに咲いているところを見たことがないでしょう。


【動画】カラスウリの花。夕方6時から翌朝の6時まで12時間撮影。
暗くなってから咲き、明るくなる前にしぼんでしまう

 残念ながら開園時間中に花が咲いているところをご覧いただくことができませんが、夏の間は水生物館わきの水路のあたりを探していただくと、昨夜咲いた花と今夜咲く花のつぼみが見つけられると思います。


前の晩咲いてすでにしぼんでしまった花の下に、今夜咲く花のつぼみが見える

 今回、常夜灯の光があたっている場所で撮影したためか、繊細なレースのような部分が咲き切らなかったのが残念です。もっときれいに咲く花をねらって再撮影してみたいです。

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 三森亮介〕

(2018年08月03日)


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