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いきもの広場で遊ぼう[16]クモの巣の秘密
 └─2014/10/17

 秋も深まるこの季節、井の頭自然文化園の「いきもの広場」は、ある生き物の巣で一杯になります。その生き物とは──クモのなかまたち。日本に生息しているクモのほとんどは9~11月に成体になるので、この時期がいちばん観察しやすいのです。

 中でもいちばん目立つのがジョロウグモの巣です。現在、広場のいたるところに張り巡らされています。気をつけずに歩いていると、必ずといっていいほど顔を巣に突っ込んでしまうでしょう。

 いきもの広場にかぎらず、よく目にするクモの巣ですが、自分の指で触ったことのある方はいるでしょうか? クモの巣には虫を捕らえるための横糸と、巣を支えるための縦糸がありますが、その違いは触ってみるとよくわかります。

 渦状に張られた横糸には、虫を捕らえるためにクモが分泌した粘着質の物質「粘球」がついていて、触ると指にくっつきます。対して縦糸はまったく指にくっつきません。また、縦糸は太く、とても丈夫です。

 現在、いきもの広場ではクモの巣に触り放題。最初は興味のない人もいらっしゃいますが、触った方はかならず驚きの声をあげられます。試してみなければわからないこの感動を、ぜひご自分の指で確かめてください。

※「いきもの広場で遊ぼう」は、4月から10月の間は毎週日曜日の11:00〜12:00に開催していますが、11月から翌年3月までは、毎月第2日曜日のみ実施します(時間は同じく11:00~12:00)。

写真:ジョロウグモ

〔井の頭自然文化園教育普及係 山口慶〕



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