2023年4月15日(土)に、「上野動物園における動物講座」を開催しました。参加者は、港区立みなと科学館で事前に募集した16組の親子です。ふだんは上野動物園で動物ガイドを実施している動物解説員が、動物たちの「身の守り方」をテーマにしたプログラムをおこないました。
講座の前半では、「アフリカの動物」エリアで飼育展示している動物たちを回りながら、それぞれの体のつくりや行動を細かく観察しました。巣作りの時期を迎えたフラミンゴたちを観察しながら、群れでくらすことの利点を考えたり、カバとコビトカバを見比べ、顔のつくりの違いから野生でのくらし方の違いを考えたりして、それぞれの身を守る工夫について学びました。
あいにく雨天でしたが、室内観覧エリアで間近にじっくりとキリンを観察したり、岩陰に隠れたバーバリーシープをみんなで探したりと、雨の日ならではの動物たちをゆっくりと観察することができました。
上野動物園内での動物観察
講座の後半では、室内の会場で「にげる・かくれる・身を守る」と題したワークシートを使いながら、実際に見て回った動物のクイズを全員で解いていきました。動画を見ながら、耳や目、足など体の各部位のつくりを観察し、動物の動きをおさらいして、クイズの答えを考えました。
さらに、身を守るために特化した動物の標本として、ヤマアラシの体を覆っているとげや、アルマジロの甲羅、センザンコウの鱗の生えた皮などを実際に触り、その鋭さや硬さを体感しました。参加者のみなさんは、アルミ缶を貫通するヤマアラシのとげに驚きの声をあげたり、鱗や硬さから「哺乳類ではないようだ」という声をあげたりして、動物たちの「生きるための工夫」のすごさを感じていました。
センザンコウの標本を触るようす
日ごろ科学館に通っている方々にも、動物の生態やその体のつくりのおもしろさや不思議さなどを通し、動物園に親しんでいただけるとても良い機会になりました。
みなと科学館では企画展「いきもの大図鑑」を開催中!
みなと科学館では2023年の春の企画展として「いきもの大図鑑~知ろう・守ろう・はじめの一歩~」を開催しています。会場に入るとすぐに、動物たちと背比べができるフォトスポットがお出迎えしています。
動物の大きさを体感できるフォトスポット
(場所:港区立みなと科学館)
紙工作作家のごとうけい氏による、上野動物園で見られる動物たちの大きなペーパークラフトも大集合しています。その中で、アジアゾウの親子の作品は
上野動物園のウタイとアルンがモデルになっていて、この企画展で初めてお披露目されています。
アジアゾウのペーパークラフト
(場所:港区立みなと科学館)
ほかにも、各動物のクイズ内容や解説、ジャイアントパンダをはじめとしたさまざまな動物の映像などで上野動物園が協力しています。それぞれの動物に関するクイズなどを通して、野生での状況や保全の必要性についても学べる企画展です。企画展の詳細は、
みなと科学館の特設サイトをご覧ください。
期間 2023年3月15日(水)〜5月7日(日)予定
場所 港区立みなと科学館
入場料 無料
(2023年04月25日)