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アフリカゾウ「砥夢」12回目の誕生日
 └─多摩  2021/03/26
 2021年3月17日、アフリカゾウのオス「砥夢」(トム)は12歳になりました。もち米と玄米を使用した、総重量3kgにもなる特製ケーキをプレゼントすると、おいしそうにパクパクと食べ、あっという間に平らげてしまいました。とても気に入ったようです。


誕生日の特製ケーキ、総重量3kg

 砥夢はこれから体がおとなに近づく時期です。そのため与えるえさの量も増えました。1日に食べる量は乾草40kg、青草30kg、果物・根菜類で20kg、あわせて90kgほどになります。水も多いときは百数十リットルを1日に飲んでいます。毎朝豆乳を20リットル与えているのですが、ひと吸いでバケツの半分以上がなくなってしまい、残った豆乳も鼻先を器用に使って吸い取ります。

 育ち盛りの砥夢はたちまちえさを完食してしまいます。お昼前になるとうろつき始め、我慢ができなくなると「パオーン!」と大きな声で鳴くことも。想像ですが、「お腹すいたー!」と飼育係を呼んでいるように感じます。私たちを呼ぶ時間帯がいつも決まっているので、砥夢の腹時計はとても正確なようです。

 たくさん食べる砥夢は体格も日々大きくなってきています。毎年、夏におこなう体重測定で2020年は3,955kgでした。約4トンもの体重です。2019年と比べると約500kgの増でした。1日1㎏以上も増えています。以前、多摩動物公園で飼育していたオスのアフリカゾウ「タマオ」は体重約8トンもあったので、砥夢がこれからもっと成長することがわかります。この数年で体高(足裏から肩までの高さ)も伸び、現在では約280cmです。来園当初から比べると倍以上に感じますね。

来園当初の砥夢(左)とチーキ
2020年の砥夢

 休園中に、ゾウたちの遊び道具として切株をいくつか運動場に設置しました。800kgから1トン近いものまであります。砥夢は押して転がすことが好きなようで、午後2時頃よく遊んでいます。もう1頭のメスのアフリカゾウ「アコ」は転がすことはしませんが、切株についている土を体につける、切株に隠したえさを器用に取るといった行動をよく見かけます。多摩動物公園が再開園時したら、砥夢とアコが切株を使用するところを観察してみてください。


切株で遊ぶ砥夢

〔多摩動物公園北園飼育展示係 山本〕

(2021年03月26日)



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