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「動物脱出対策訓練」を実施しました
 └─多摩 2021/02/17
 多摩動物公園では、臨時休園中の2021年2月10日、災害などの緊急事態に備えた「動物脱出対策訓練」を実施しました。この訓練は多摩動物公園と上野動物園で1年おきに交互におこなうものです(昨年は上野動物園で実施)。

 今年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による緊急事態宣言中でもあることから、園内職員と関係機関の参加のみとしました。今回の訓練は、アフリカ園のチーター放飼場の斜面が崩れ、チーターが脱出したという想定です。前回(一昨年)と異なり、動物役の職員は着ぐるみを着用していません(前回の訓練のようす)。

 訓練では、飼育担当から脱出の連絡を受けた後、正門を閉鎖し、対策本部を立ち上げ、本部長である園長から来園者の避難誘導や関係機関への通報、そして脱出動物の捕獲が指示されました。

 脱出した動物の捕獲には、主に飼育展示課職員からなる捕獲班が捕獣網と六尺棒を使って対応します。捕獲班は無線機を使ってチーターの動きを確認しながら、捕獣網で園路をひとつひとつ遮断し、徐々に逃げ場所を狭めていきました。

六尺棒と捕獣網を持って捕獲に向かう職員
チーター(黄色ゼッケンの職員)の行く手を阻む捕獣網

 最後は、捕獣網で囲われた狭いエリアにチーターを追い込んだところで獣医師が麻酔銃を発射し、麻酔の効果が十分であることを確認したうえで無事、捕獲しました(訓練のため実際には麻酔銃は発射していません)。


無事捕獲されるチーター(黄色ゼッケンの職員)

 動物の脱出はあってはならないことですが、万が一の事態に備え、ふだん使わない道具類や機材を点検し、捕獲班の動き方、来園者の誘導や負傷者救護の手順を確認しておくことが重要です。

 訓練後は、視察いただいた日野警察署や日野消防署、東京都動物愛護相談センター多摩支所の方々からさまざまな講評をいただき、改善点なども示され、定期的な訓練の重要性を改めて感じさせられました。

(2021年02月17日)



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