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ニシゴリラ「ピーコ」の近況
 └─上野  2020/02/25

 ニシゴリラのメス「ピーコ」は体調がすぐれず、昨年(2019年)の夏から室内ですごしており、心配をおかけしています。ピーコの近況をお伝えします。


 ニシゴリラのピーコは野生生まれなので生年月日はわかりませんが、1970年生まれと推定されています。生年月日がわからない場合、1月1日に年齢を加算するので、ピーコは2020年の今年、50歳を迎えました。

 2019年7月中旬に体調をくずして食欲が落ち、夜も横になることはなく座った状態で寝ていました。7月31日以降は気温も考慮し、外に出さず、室内で過ごさせるようにしました。

 投薬を続けたところ、食べる量も徐々に増え、8月中旬には横になって寝る姿が見られるようになりましたが、原因が特定できなかったので8月26日に麻酔をかけて検査をしました。その結果、重度の肺炎であることが判明し、肺炎治療のための投薬を続けた結果、徐々に体調が上向いてきました。

 12月2日、治療の効果を確認するために再び麻酔をかけて検査をしました。肺炎は大幅に改善していましたが、完治はしていなかったため、その後も2か月ほど、肺炎治療の投薬を続けました。

 年が明けて突然、後肢を使わなくなりました。過去にも何度か同じような症状が見られ、痛みもあるようなので、これに対しても投薬をおこないました。さらに麻酔下での検査結果を見直したところ、背骨の両側に石灰化したものが確認され、これが痛みの一因であると推測されました。投薬後2週間程度で痛みが引いたらしく、今では普通に動いています。

 ひとまず治療は終了しましたが、寒い日が続いているので引き続き室内で過ごさせています。長期の療養が続いており、また高齢個体でもあるため、今後も細心の注意を払っていきます

(2020年02月25日)


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