ニュース
カササギガンが仲間入りしました
 └─多摩  2014/05/02

 上野動物園からカササギガン3羽が仲間入りしました。カササギガンはオーストラリアやニューギニアなどに生息するカモ目の鳥です。

 多摩動物公園では、オーストラリア園のパルマワラビーと一緒に展示することになりました。

 カモ目ですがカササギガン科という1科1種の鳥で、変わった特徴があります。カモのなかまには泳ぐために脚に大きな水かきがありますが、カササギガンの水かきは小さく指が長めで、樹上に止まるのに適しています。上野で飼育を担当していた職員に聞いたところ、高い位置の止まり木を好むことが多かったそうですが、多摩では緊張しているのかまだ木に止まるようすは見られません。

 水生植物の根や茎を食べるのに都合がいいのか、嘴の先がかぎ状に尖っていて猛禽類の嘴に似ています。

 また繁殖期には1夫2妻で行動するということですが、今回来たのもオス1羽メス2羽なので、環境が変わった刺激で繁殖しないか?と思っています。

 放飼場に入れると3羽で列になって歩いて行きました。するとワラビーたちは突然現れた自分よりも体の大きなカササギガンにびっくり、放飼場を走り回りました。しばらくすると、カササギガンはガラス越しに外が良く見える場所に落ち着き、それを遠くからワラビーたちが警戒して見ているようになりました。徐々に緊張はとけつつありますが、両者の距離はなかなか縮まりません。今後仲良くなるかどうか、注目したいと思います。

写真上:カササギガン、小さい水かきに長めの指やかぎ状の嘴が特徴
写真下:3羽を遠くから見つめる同居のワラビー

〔多摩動物公園南園飼育展示係 永田典子〕

(2014年05月02日)



ページトップへ