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道産子「桃太郎」と「仁太郎」登場
 └─多摩  2014/02/07

 2013年末、多摩動物公園に日本在来馬のひとつである「北海道和種」2頭が帯広の牧場から新たに仲間入りしました。日本に在来馬は現在8種知られていますが、北海道和種はその名のとおり北海道で昔から家畜として飼われていました。道産子という別名には聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか。

 2頭は年明けから時間を限ってお披露目をし、先日から一日中放飼場に出ています。

 「桃太郎」は2歳半のオスで、全体的に少しクリーム色が入った白い体色で、四肢の先は茶色っぽい色をしています。ただし、夏には全身が肢先と同じ茶色っぽい色に変わるそうです。性格は少し神経質ですが、人間の指示には素早く反応し活発に動きます。

 「仁太郎」(じんたろう)は1歳半のオスで、毛色は全身が濃い茶色ですが、こちらも夏になると白っぽい色になるようです。性格は桃太郎と違いのんびりしていて、指示を出しても反応が少し鈍いのですが、びくびくすることもあまりなく落ち着いています。

 2頭の左のおしりには、桃太郎はP、仁太郎はJの字がありますが、これは牧場ですぐに見分けることができるように毛を剃ったものです。
 2頭の名前の由来はこの剃り跡からきています。桃太郎はPから始まるピンクから、仁太郎はJから始まる名前として考えました。いずれ剃られた部分の毛が伸びると文字は消えてしまうので、確認できるのは今のうちです。

 まだまだ幼い2頭ですが、昔から人に飼われてきた在来馬として、今後お客さんと接するときのトレーニングをおこなっています。トレーニングによって、指示どおり動くようになるだけでなく、人間とのコミュニケーションによって、元来群れ生活をしている馬が人をリーダーと認識して安心感も得ることができます。毎日のトレーニングではありませんが、もし見かけたら優しく見守ってください。

 家畜ウマ舎の隣にはモウコノウマの放飼場が広がっています。来園された際には、日本の在来馬とモンゴルの野生馬を見比べてみてください。

写真上:桃太郎
写真下:仁太郎

〔多摩動物公園南園飼育展示係 野村星矢〕

(2014年02月07日)



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