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カメムシのかわいいハート
 └─多摩  2009/02/13

 先週、こちらのニュースで、バッタの担当者が「ハート型に集まるチョコレート色のバッタ」を紹介しました。

 その記事を読みながら「ハート型の昆虫かぁ……」とぼんやり考えていたところ、自分の犯した重大なミスに気づいてしまったのです! それは、バレンタインデーにぴったりな昆虫をうっかり見落としてしまっていたことです。

 それは、多摩動物公園内でもよく見られる「エサキモンキツノカメムシ」というカメムシ。なぜバレンタインにぴったりかというと、背中に「ハート模様の斑紋」があるからです。体長は1センチほどで小さなカメムシですが、茶色い体に映える黄色のハートの斑紋がなんともかわいらしく見えます(写真)。

 エサキモンキツノカメムシは、ミズキという木の上でよく見られ、メスは産んだ卵を守る習性があります。昆虫園のふれあいコーナーで展示しているので毎日のようにこのカメムシを目にしていたのですが、身近すぎたため、せっかくバレンタインデーの名脇役になれるこのカメムシの存在を不覚にも忘れていいました。常日頃から緊張感をもって仕事にのぞまなければ思うしだいです。

 痛恨のミスながら、まだ遅くない!と気を取り直し、短期間ですがエサキモンキツノカメムシに一肌脱いでもらうことにしました。

 カメムシ自体が小さいのですが、ハート模様のかわいいカメムシを使って、バレンタインデーにちなんだ展示を作りました(写真)。「バッタのハート」と「カメムシのハート」、今年の昆虫園のバレンタインデーでは、二つの「ハート」をお楽しみください。

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 牧村さよ子〕

(2009年02月13日)



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