上野動物園は、戦中の3年間を除き、開園以来ずっとクマを飼育し、展示してきました。ホッキョクグマではない「シロクマ」(=ツキノワグマの白化個体)を飼っていたこともあります。また、2005年から取り組んでいるツキノワグマの冬眠展示や、野生のツキノワグマに関する研究についてもご紹介します。
期間 2008年12月20日(土)~2009年2月22日(日)
時間 午前10時~午後3時
場所 上野動物園西園「ズーポケット」
◎「シロクマ」について
ホッキョクグマが日本に初めてやってきたのは1902年(明治35年)のことでした。当時、上野動物園では、新潟県で捕獲されたアルビノのツキノワグマを飼育していました(飼育期間は1899年から1932年まで)。「アルビノ」とは、メラニンの欠乏により、全身が白く見える個体のことです。体が白いので、上野動物園ではこのツキノワグマを「シロクマ」と呼んでいました。
ホッキョクグマも体はほぼ白色。しかし、シロクマの名前が使えない……。そこで、ホッキョクグマという和名が考え出されたのでした。
企画展では、同じく新潟県産のアルビノのツキノワグマの剥製を、長岡市立科学博物館からお借りして展示します。
写真:展示予定のツキノワグマ白化個体
(長岡市立科学博物館所蔵)
(2008年11月28日)
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