多摩動物公園では、3月21日まで兵庫県立コウノトリの郷公園で行われていた「約束のケージ」特別企画展の展示物の一部をお借りし、ニホンコウノトリ保全の取組みを紹介します。
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「約束のケージ」とされた第1ケージ (写真:兵庫県立コウノトリの郷公園) | 最初に捕獲されたコウノトリ (写真:兵庫県立コウノトリの郷公園) |
日時 2016年5月12日(木)~6月14日(火)
場所 ウォッチングセンター エントランスホール
内容
ニホンコウノトリは、かつては日本に普通に生息している鳥でしたが、明治期以降、さまざまな要因から減少してしまいました。20世紀初頭には、兵庫県北部に生息するのみとなり、1956年に国の特別天然記念物に指定されました。しかし、1965年に日本最後の生息地・兵庫県豊岡市において、保護増殖事業のために野生個体がすべて捕獲され、日本の空にニホンコウノトリがいなくなりました。
兵庫県立コウノトリの郷公園付属飼育施設コウノトリ保護増殖センターには、その前身である「コウノトリ飼育場」時代の初代飼育ケージが残されています。職員たちはこのケージを、「いつかニホンコウノトリを増やし、野生復帰させる」という約束を果たすシンボルとして、「約束のケージ」と呼んできました。
今回、この「約束のケージ」を中心に、ニホンコウノトリの野生復帰に関わるさまざまなドラマを皆さんにお伝えします。
(1)パネル展示
ニホンコウノトリの捕獲・繁殖、そして野生復帰に至るまでの長い苦闘の歴史を展示します。
また、多摩動物公園をはじめとした各地の動物園との協力や、「コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル」(IPPM-OWS)による全国展開の取組みなど、現在おこなわれているニホンコウノトリの保全活動全般について紹介します。
(2)資料展示
1960~1970年代の新聞記事や日誌など、当時の貴重な資料を展示します。
その他 主催:(公財)東京動物園協会・兵庫県立コウノトリの郷公園
共催:コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル
協力:サントリー世界愛鳥基金
(2016年04月28日)