催し物
8/21 講演会「つどえ オロロ~ン!」開催!
 └─ 2022/07/28
 葛西臨海水族園では、ウミガラスが町のシンボルであり、人と海鳥の共存に向けた取組みを実施している北海道の羽幌町はぼろちょうと2019年11月にパートナーシップ協定を結び、ともに活動しています。そこで、羽幌町との共同事業の一環として継続的に開催している講演会「つどえ オロロ~ン!」を今年度も開催します。

 この講演会は、海鳥や自然環境に興味・関心を抱く人々が集まり、多角的な視点から、楽しく、ともに学ぶ場を提供します。また、関連イベントとしてパネル展を開催し、当園のレストランで特別メニューもご用意いたします。ぜひお越しください。


ウニ漁の近くで浮かぶケイマフリ
(写真提供:齊藤暢氏)

日時  2022年8月21日(日) 10時~12時30分

場所  本館2階 レクチャールーム
    ※ウェブ会議サービス「Zoom」を使ったリモートを併用します。

対象  どなたでもご参加できます
    ※内容は高校生以上向けです。

定員  40名(リモート参加定員は100名)
    ※事前申込制(先着順)

参加費 無料
    ※実地参加の方は入園料も無料となります。
    ※リモート参加のための通信料は参加者ご自身の負担となります。

内容
◆「知床ウトロ海域でのケイマフリの保護と普及活動」(10時10分~10時50分)
 福田ふくだ佳弘よしひろ 氏(知床ウトロ海域環境保全協議会)

【要 旨】
 知床半島ウトロ側では、世界自然遺産に指定される前後からクルーザー型の観光船が増便され、その航路がケイマフリの生息海域と重なり、営巣地を放棄するなどの影響を与えていました。それを問題視した環境省や研究者が中心となり観光船業者と話し合いをおこないました。環境省からは持続可能な海域利用をめざして、ケイマフリと観光がWIN-WINの関係になるよう模索し、そのなかで、知床ウトロ海域環境保全協議会が発足しました。研究者・観光船業者・宿泊業などが協働で海域の保全をめざしているのです。活動の目玉として7月の海の日から月末まで「海鳥WEEK」を開催し、観光船を利用した海鳥観察会やホテルでの海鳥トーク、知床世界遺産センターでの海鳥展示などの普及活動をおこなっています。
 現在、知床ウトロ側では研究者や観光船業者と良好な関係を構築し、海鳥の生息状況などの情報も共有しています。また、ケイマフリの希少性などが少しずつ理解され知床海域でのシンボル的な存在になり、観光船の案内でも解説され新たな観光資源ともなっています。

【福田氏プロフィール】
 大阪生まれ大阪育ちの生粋の大阪人です。日本野鳥の会のレンジャーを経て1991年から天売島で海鳥の調査を始めました。1997年から現在に至るまで、知床半島で海鳥の調査と保護活動をおこなっています。住まいは中標津で、馬5頭といっしょに生活しています。


福田佳弘氏

◆「ケイマフリの基礎的な繁殖生態調査」(10時50分~11時20分)
 野島のじま大貴だいき(葛西臨海水族園 飼育展示係)

【要 旨】
 水族園は生き物を飼育し、展示を通じて多くの来園者にその魅力や現状を伝え、自然環境に興味・関心を抱くきっかけを提供しています。そのかたわらで、保全を目的としたケイマフリの基礎的な繁殖生態調査を国内最大の繁殖地である天売島てうりとうで実施しています。
 そこで、今回は調査の概要や得られた知見など、この取組みについて余すことなくご紹介します。人と生き物がともにくらしていける、そんな社会に向けて、いっしょに考えるきっかけになれば幸いです。

【野島プロフィール】
 1987年神奈川県生まれ。2010年(公財)東京動物園協会に入社し、上野動物園に配属。ニホンツキノワグマなどの飼育担当を経て、2015年葛西臨海水族園に異動し、海鳥などの鳥類を担当。飼育繁殖、保全、教育普及活動に取り組むかたわら、(公社)日本動物園水族館協会がおこなう種保存事業の一環で、フンボルトペンギンとフェアリーペンギンの個体群管理を担っています。


野島大貴

◆「地域で守る、海鳥を育む「いきもののにぎわい」」(11時20分~11時50分)
 石郷岡いしごうおか卓哉たくや 氏(北海道海鳥センター)

【要 旨】
 羽幌町の沖合に浮かぶ天売島は約100万羽の海鳥が繁殖する「海鳥の楽園」です。しかし、近年になり一部の海鳥が減少したことから、環境省や研究者などがさまざまな調査や取組みを進めてきました。
 今後、海鳥たちが安心してくらせる環境を守っていくためには、一部の人だけが取り組むのではなく、産業や人の暮らしを含めた地域全体で、海鳥と海鳥を育む《いきもののにぎわい》を大切にする地域づくりが必要です。そのためのひとつの取組みとして、羽幌シーバードフレンドリープロジェクトが進められています。

【石郷岡氏プロフィール】
 横浜市出身。1995年、日本野鳥の会レンジャーとして千葉県習志野市の谷津干潟自然観察センターに勤務。2001年に北海道へ移住し、羽幌町職員として北海道海鳥センターで、主に普及啓発事業や町の自然環境保全に関わる業務を担当しています。


石郷岡卓哉氏

◆「羽幌シーバードフレンドリー(SBF)プロジェクト──マイクロプラスチックの検証」(11時50分~12時10分)
 北海道羽幌高等学校2年生

【要 旨】
 2021年度におこなったマイクロプラスチック調査では、羽幌町の砂浜の波打ち際一直線上の砂を採取し、1㎡あたりにどれくらいのマイクロプラスチックが含まれているのかを調べ、そのデータを基に、砂浜全体でのマイクロプラスチック含有量の概算を出しました。今年は、「砂浜の波打ち際一直線上だけでなく陸部に近い場所でも同様の手順で採取し、その結果は異なるか」という仮説のもと、調査をおこないました。
 近年、ホットな話題であるマイクロプラスチックについて、多くの方に知ってもらうのと同時に、本校の後輩にも今回の調査で得たノウハウや知見を引き継いでいきたいです。


北海道羽幌高等学校2年生

応募方法
 受付フォームで以下のとおりお申し込みください。

 お申し込みの際は、@tokyo-zoo.netからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。

こちらの受付フォームからお申し込みください

 ※外部サイト(kintoneapp.com)に移動します。kintoneapp.comは、トヨクモ株式会社が管理運営するウェブサイトです。今回のプログラム参加者募集に際して応募者の方々からご提供いただく個人情報は、トヨクモ株式会社が管理するサーバーに厳重に保管し、目的のための使用終了後、すみやかに削除するなど、厳正かつ適正な運用をおこないます。

 【問い合わせ先】葛西臨海水族園 教育普及係 03-3869-5152(代表) ※受付時間は9時30分〜17時
 【締    切】実地参加    2022年8月10日(水)送信分まで有効
         オンライン参加 2022年8月18日(木)送信分まで有効

※7月28日(木)から募集を開始し、先着順で受け付けます
※締切前に定員に達した際は、葛西臨海水族園公式サイトでお知らせします。
※お申し込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該プログラムに関するご連絡のみに使用いたします。
 また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。

パネル展「期間限定のパネル展示を開催」

 多くの組織や人々がこれまで実施してきた海鳥と海鳥を取り巻く自然環境を守る活動を紹介します。

期間  2022年8月1日(月)~8月30日(火)

場所  レストラン「シーウィンド」壁面


2020年のパネル展示のようす

レストランで「ミズダコのおかしらカレー」と「特別栽培米おろろん」販売

 講演会の開催に合わせ、「特別栽培米おろろん」と「ミズダコのおかしらカレー」を使用した特別メニューを限定販売します。
 厳選した有機質肥料を使用した北海道羽幌町産のお米に、タコの旨みがぎゅっと詰まった、地元でこよなく愛され食されている北海道苫前町とままえちょう産のミズダコの頭(外套がいとう)を使用したカレーをかけました。
 「ミズダコのおかしらカレー」には、資源や海の環境を考える活動(漁業改善プロジェクト:FIP)で漁獲されたミズダコが使用されており、それに加えて、「特別栽培米おろろん」とともに海鳥たちを取りまくさまざまな自然環境に配慮した取組みに認証される「シーバードフレンドリー」認証商品です。売り上げの一部が海鳥保護に活用されます。
 海鳥にやさしく、海の資源についても考えられている北海道のお米と海の幸をぜひご賞味ください。

期間   2022年8月17日(水)〜8月末(予定)
     各日10時15分~16時30分(ラストオーダー)

     ※数量に限りがあるため期間より早く終了する場合もあります。ご了承ください。
     ※レストランのホール席は17時までご利用いただけます。

場所   レストラン「シーウィンド」

メニュー ミズダコのおかしらカレー(税込1,000円) ※数量限定


ミズダコのおかしらカレー
(※写真はイメージです)



【HTTの取組みについて】
 夏の電力逼迫を受け、本イベントは、みなさまの安全に配慮しながら節電して実施する予定です。暑い夏が続いています。ご家庭ではエアコンは切らずに熱中症に注意して節電に取り組みましょう。電力を「へらす」「つくる」「ためる」HTTに、ご理解、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 なお、今後の新型コロナウイルス感染症対策、電力逼迫状況により開催方法が変更となる場合があります。最新情報は「東京ズーネット」や各園の公式ツイッターでお知らせしますので、ご来園の前にご確認ください。

(2022年07月28日)
(2022年08月10日:締切を修正)



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