催し物
12/12 講演会「ペンギンの秘密にせまる──水族園で取り組む最新の研究」開催!
 └─ 2021/11/11
 葛西臨海水族園は、ペンギン類4種の展示を通じて来園者にその魅力を伝えるとともに、飼育下繁殖にも積極的に取り組み、生息域外保全の場としての役割も担っています。また、飼育下という特性を活かし、野生個体では検証することが難しい生態の解明を目的に、さまざまな分野の研究者との共同研究をおこなうなど、水族園は研究の場としても活用されています。

 講演会「ペンギンの秘密にせまる!──水族園で取り組む最新の研究」では、飼育しているペンギン類を用いた外部の研究者との共同研究について、その内容や成果を紹介します。


腹部に小型の記録計を装着したミナミイワトビペンギン

日時  2021年12月12日(日) 10時30分~14時30分
     10時30分 開始
     10時40分 第1部、第2部
     12時   休憩
     13時   第3部、第4部
     14時30分 終了

場所  ウェブ会議サービス「Zoom」を使ったリモートで実施

対象  どなたでもご参加できます
    ※内容は高校生以上向けです。

定員  100名 ※事前申込制(先着順)

参加費 無料 ※通信料は参加者ご自身の負担となります。

内容
◆第1部「水族園でペンギンを飼育する」
 野島大貴(葛西臨海水族園 飼育展示係)

【要 旨】
 ペンギンは人気がある動物種で、さまざまな施設で飼育・展示されています。しかし、ペンギンにはまだ解明されていない多くの興味深い生態があります。当園では外部の研究者と連携し、その解明に力を入れています。今回は、動物園や水族館で研究をすることの意義や、これまでに当園で取り組んだ研究の概要をご紹介します。

【野島プロフィール】
 1987年神奈川県生まれ。2010年(公財)東京動物園協会に入社し、上野動物園に配属される。ニホンツキノワグマなどの飼育担当を経て2015年葛西臨海水族園に異動し、海鳥などの鳥類を担当。
 飼育繁殖、保全、教育普及活動に取り組むかたわら、(公社)日本動物園水族館協会がおこなう種保存事業の一環で、フンボルトペンギンとフェアリーペンギンの個体群管理を担っている。

野島大貴

◆第2部「すごい歩数計をペンギン飼育に役立てる」
 佐藤信彦 氏(北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 博士研究員)
【要 旨】
 歩数計の多くは「加速度センサー」で動きの変化を計測して歩数を計測しています。この加速度センサーを飼育下の生き物に取りつけて、彼らの行動スケジュールや運動量の変化を記録することで飼育技術の向上に活かそうという取組みを進めています。今回の発表では、その中からミナミイワトビペンギンの飼育施設面積と人工孵化技術に関する事例を紹介します。

【佐藤氏プロフィール】
 1989年岩手県生まれ。2017年総合研究大学院大学にて博士(理学)取得。東京大学大気海洋研究所での特任研究員を経て、2021年から現職。鳥類と魚類を対象として、社会ニーズに応えうる研究に取り組んでいる。

佐藤信彦氏

◆第3部「ペンギンが見ている世界を探る:フェアリーペンギンの視覚研究」
 塩見こずえ 氏(東北大学 学際科学フロンティア研究所 助教)
 ※共同研究者:Mindaugas Mitkus氏(Senior Researcher Vilnius University Lithuania)

【要 旨】
 移動中の動物は、障害物や他の個体との衝突を避けるために、あるいは特定の目標地点に到達するために、周囲の物体の位置や自分自身がどの方向に向かっているかについて情報を取得し続ける必要があります。しかしどんな動物も視界の中にあるすべての物に注意を向けることはできず、全体的な視覚情報は(意識的にではなく)“自動的に”評価されています。
 私たちの研究では、ペンギンが体の動きをコントロールするための視覚的な情報をどのくらいの解像度とコントラストまで知覚できるのかを調べるために、フェアリーペンギンの視覚評価実験を実施しました。講演では、視覚評価の方法やこの研究でわかったことについて紹介します。

【塩見氏プロフィール】
 1984年千葉県生まれ。2012年、東京大学大学院農学生命科学研究科で博士(農学)取得。2020年4月から現職。バイオロギングと呼ばれる手法で鳥類の帰巣能力や行動ルールを研究している。

塩見こずえ氏

◆第4部「ペンギンは水かきも使って泳ぐ」
 菊地デイル万次郎 氏(東京工業大学 工学院機械系 特別研究員PD)

【要 旨】
 ペンギンのなかまは高い遊泳能力を持つことがよく知られています。ペンギンは翼を羽ばたかせて泳ぐため、ペンギンの遊泳に関する研究では翼の形や羽ばたき方が注目されてきました。海鳥や水鳥の仲間には翼ではなく足を使って泳ぐグループ(ウの仲間など)もおり、これらの種は足の水かきが大きく発達しています。
 一方で、ペンギンの足にも大きな水かきがあります。ペンギンの水かきは何のために備わっているのでしょうか。オウサマペンギンが泳いでいるときの足の様子を調べると、足を頻繁に動かす姿が観察されました。足の動かし方にはいくつかのパターンがあり、状況に応じて使い分けているようです。今回の発表では、ペンギンの泳ぎには翼だけではなく、水かきも重要な役割があることを紹介します。

菊地デイル万次郎氏

【菊地氏プロフィール】
 1988年アメリカ生まれ。2015年総合研究大学院大学にて博士(理学)取得。2019年から現職。動物の行動や形態に興味があり、工学的なアプローチを用いて進化の理解に努めている。

応募方法

 受付フォームで以下のとおりお申し込みください。

 お申し込みの際は、@tokyo-zoo.net及び@form.kintoneapp.comからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。
 なお、お申し込み後に自動返信メールが届かない場合は、葛西臨海水族園 教育普及係まで電話にてご連絡ください。

こちらの受付フォームからお申し込みください

 ※外部サイト(kintoneapp.com)に移動します。kintoneapp.comは、トヨクモ株式会社が管理運営するウェブサイトです。今回のプログラム参加者募集に際して応募者の方々からご提供いただく個人情報は、トヨクモ株式会社が管理するサーバーに厳重に保管し、目的のための使用終了後、すみやかに削除するなど、厳正かつ適正な運用をおこないます。

 【問合わせ先】葛西臨海水族園 教育普及係 03-3869-5152(代表) ※受付時間は9時30分〜17時
 【締   切】2021年12月5日(日)送信分まで有効

※11月11日(木)から募集を開始し、先着順で受け付けます
※締切前に定員に達した際は、葛西臨海水族園公式サイトでお知らせします。
※お申し込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該プログラムに関するご連絡のみに使用いたします。
 また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。

応募の注意事項

  1. 応募はひとり1回に限ります。また、1回につきひとり分のみ応募できます。同じ応募者による複数の応募はすべて無効となりますのでご注意ください。
  2. 本企画はウェブ会議サービス「Zoom」を用いて実施します。接続に必要なPC環境はご自身でご用意ください。
  3. このプログラムへの参加は無料ですが、通信料は参加者ご自身の負担となります。
  4. ウェブ会議サービス「Zoom」への接続に必要なURLなどは、参加者にメールにてお知らせします。お申込時に記入いただいたメールアドレス宛に招待メールをお送りします。@tokyo-zoo.netおよび@form.kintoneapp.comからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。

※実施についての最新の情報は葛西臨海水族園公式サイトをご確認ください。

(2021年11月11日)



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