葛西臨海水族園では、日本で唯一ウミガラスが繁殖する天売島(てうりとう)のある「羽幌町(はぼろちょう)」と2018年11月にパートナーシップ協定をむすび、海鳥や海鳥がくらすことのできる生息環境の保全、また地域振興に向けて、共に活動しています。
講演会「つどえ オロロ~ン!」は、「海鳥とくらすために私たちができること」について、海洋・海鳥保全の専門家や漁業者の取組みを学び、多角的な視点でいっしょに考えるものです。また、自分たちがくらす地域の自然に触れ、環境を守る取組みについて、羽幌高等学校の生徒が発表します。講演会のあとには、羽幌町職員や当園の飼育係も加わってディスカッションする「オロロンフォーラム」も実施します。
そのほか、葛西臨海水族園内では期間限定のパネル展示やレストラン「シーウィンド」での限定メニューの販売などをおこないます。

トロール漁船に群がる海鳥
日時 2020年11月14日(土) 13時30分~16時30分
場所 ウェブ会議サービス「Zoom」を使ったリモートで実施
対象 どなたでもご参加できます
※内容は中学生以上向けです。
定員 100名
※事前申込制(先着順) ※11月13日、定員に達しましたので締め切りました。
参加費 無料 ※講演会参加のための通信料は参加者ご自身の負担となります。
※パネル展示の見学やレストランの利用には入園料が必要です。
内容
◆第1部(13時40分~14時20分)
「漁業と海鳥の共存」
鈴木康子 氏(バードライフ・インターナショナル 海洋・海鳥保全担当オフィサー)
【要旨】
漁業で使われる網や針にかかってしまう事故(混獲)によって、世界中で多くの海鳥が犠牲になっています。漁法によってはまだ解決策が見つかっていませんが、国内では北海道の漁師さんにご協力いただきながら、対策を模索する取組みが始まっています。
すでに混獲対策が確立された漁法のなかには、対策を実施することが国際的に義務付けされているものもありますが、課題も多く残っています。漁業と海鳥が共存するためには多くの方々との連携が必要なので、消費者として何ができるかなどを含め、参加者の皆さんといっしょに考えていければと思います。 |  鈴木康子氏 |
【鈴木氏プロフィール】
幼いころから野生動物に興味を持ち、生態学を学ぶために渡米。アメリカ西部の水産資源回復と海鳥保全間の軋轢に関する研究に10年以上従事した後、2018年から現職。
漁業と海鳥の共存をめざして、日本の漁業関係者、サプライチェーン、行政などへの働きかけをおこなっている。野生生物学博士。
◆第2部(14時30分~15時10分) 「FIP 漁業改善プロジェクト ミズダコ資源と漁村の持続可能性」
小笠原宏一 氏(北るもい漁業協同組合苫前支所・苫前いさり部会の部会長)
【要旨】
私のくらす苫前町は漁業資源が豊かな土地です。しかし、それはいったいいつまで続くのでしょうか。続くかもしれませんし、続かないかもしれません。
経済的・地域文化的価値の高いミズダコの資源量の減少、また高齢化を含めた生産・加工流通の担い手不足、水産物流通の変化への順応不足、先進性の欠如など、水産業にはさまざまな課題が存在します。「ミズダコの資源の科学的な管理の高度化」、「地域に密着するビジネス事業の推進」を目標に、漁業改善プロジェクト(FIP)を立ち上げ活動しています。今回は漁業と資源、また、私の住む漁村地域について紹介します。 |  小笠原宏一氏 |
【小笠原氏プロフィール】
北海道の左上、苫前町で漁業を営みくらす。急激な過疎化や高齢化が進む地域の将来に不安を抱き、まちづくりを精力的におこなう。
また、その活動のなかで自らが営む漁業についても不透明な持続可能性に疑問を持ち、漁業と漁村地域の持続可能性を高めるために漁業改善プロジェクト(FIP)を2019年から始める。
◆第3部(15時20分~15時40分)
「総合的な探究の時間を活用した羽幌高校の取組み」
羽幌高校1年生
【要旨】
私たちは、総合的な探究の時間で羽幌地域の海鳥を取り巻く地域の自然環境や環境問題、その解決のためにおこなわれているさまざまな取組みについて学んできました。羽幌ビオトープでは樹木の生育調査や漁協と連携した植樹活動をおこない、減農薬米や無農薬米を生産している水田とビオトープでのトンボ類生息調査を実施しました。また、海岸に漂着する大量のプラスチック類を中心とした海岸清掃やマイクロプラスチック調査、そして自然環境の保全と地域産業の振興の両立をめざしたシーバードフレンドリー認証制度と認証団体の取組みなどについて学びました。私たちが学んできたことと、地域の自然を守るために私たちができることについてお話しします。
◆オロロンフォーラム(15時50分~16時30分)
羽幌町職員や当園の飼育担当者も講師に加わり、それぞれの立場から海鳥や自然との共存に向けて議論を深めます。参加者の質問にもお答えしますので、ぜひいっしょに語り合いましょう。多くのご意見をお待ちしています。
ファシリテーター : 石郷岡卓哉 氏(北海道海鳥センター)
パネリスト : 鈴木康子氏、小笠原宏一氏、野島大貴(葛西臨海水族園 海鳥飼育担当)
応募方法
受付フォームで以下のとおりお申し込みください。
お申込みの際は、@tokyo-zoo.net及び@form.kintoneapp.comからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。
なお、お申込み後に自動返信メールが届かない場合は、葛西臨海水族園 教育普及係まで電話にてご連絡ください。
《こちらの受付フォームからお申し込みください》
※11月13日、定員に達しましたので締めきりました。
※外部サイト(kintoneapp.com)に移動します。kintoneapp.comは、トヨクモ株式会社が管理運営するウェブサイトです。今回の講演会参加者募集に際して応募者の方々からご提供いただく個人情報は、トヨクモ株式会社が管理するサーバーに厳重に保管し、目的のための使用終了後、すみやかに削除するなど、厳正かつ適正な運用をおこないます。
【問合わせ先】葛西臨海水族園 教育普及係 03-3869-5152(代表) ※受付時間は9時30分〜17時
【締 切】定員に達ししだい締め切り
※10月22日(木)から募集を開始し、先着順で受け付けます。
※締切前に定員に達した際は、葛西臨海水族園ウェブサイトでお知らせします。
※お申込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該イベントに関するご連絡のみに使用いたします。
また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。
北海道海鳥センターでの開催について
北海道海鳥センターで参加をご希望の方は、
同センターウェブサイトをご覧ください。「映像ルーム」で実施します。定員は20名です。
応募の注意事項
- 応募はひとり1回に限ります。また、1回につきおひとり分のみ応募できます。同じ応募者による複数の応募はすべて無効となりますのでご注意ください。
- 本企画はウェブ会議サービス「Zoom」を用いて実施します。接続に必要なPC環境はご自身でご用意ください。
- ウェブ会議サービス「Zoom」への接続に必要なURLなどは、参加者にメールにてお知らせします。お申込時に記入いただいたメールアドレス宛に招待メールをお送りします。@tokyo-zoo.netからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。
期間限定のパネル展示を開催
このパネル展示では、多くの組織や人々がこれまで実施してきた海鳥と海鳥を取り巻く自然環境を守る活動を紹介します。
期間 2020年11月1日(日)~11月30日(月)
場所 レストラン「シーウィンド」壁面 |  展示パネル |
レストランで甘えびカレー販売
11月21日~23日の3日間、特別メニュー「甘えびカレー」を限定販売します。北海道羽幌町産の「特別栽培米おろろん」に同町の特産品である甘えびを使用したカレーをかけ、当園のオリジナルグッズの「ウミガラスのたまご」を付けてセットにしました。また、この3日間はレストランで使用するお米も「特別栽培米おろろん」に変更して提供します。
「特別栽培米おろろん」は、低農薬の農産物として海鳥にやさしい取組みに認証される「シーバードフレンドリー」認証商品です。売上げの一部が海鳥保護に活用されます。海鳥にやさしい北海道のお米と海の幸をぜひご賞味ください。
日時 2020年11月21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)
各日10時10分~16時30分(ラストオーダー)
※レストランのホール席は17時までご利用いただけます。
場所 レストラン「シーウィンド」
価格 税込1,000円 ※各日20食限定

甘えびカレー
特別販売「ウミガラスわたあめ」
5日間限定で、ウミガラスをモチーフにしたわたあめを販売します。飼育担当者監修のこだわりの逸品です。
また、他の生き物のデザインのわたあめ(ペンギン、クラゲ、メンダコなど)も合わせて販売します。
期間 2020年11月21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)、
28日(土)、29日(日)
場所 レストランテラス テイクアウトカウンター
価格 ひとつ税込750円 |  ウミガラスわたあめ |
※パネル展示及び特別メニューの販売について、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため内容などが変更になる場合があります。
その場合は葛西臨海水族園ウェブサイトにてお知らせしますので、ご確認ください。
(2020年10月22日)
(2020年11月13日:講演会の申込が定員に達したため締切)