催し物
2/23 彫刻園シンポジウム「近代彫刻の石膏原型の保存修復を考える」参加者募集!(※募集終了しました)
 └─ 2024/01/15
 ※募集終了しました。



 井の頭自然文化園の彫刻園では、東京都に寄贈された北村西望コレクションを保存、展示しています。とりわけ「石膏直付け法」による石膏原型は、北村西望の手のあとを残す完成作として鑑賞できるものです。

 今回のシンポジウムは、当園の保存と展示の取り組みを報告し、石膏原型とブロンズ鋳造作品との違いや、その適切な取扱いについて知っていただくために、修復と保存展示の専門家をお招きして開催します。

 日時  2024年2月23日(金・祝) 13時30分~15時30分

 場所  動物園(本園)資料館2階 集会室
     ※Zoomでのオンライン配信もおこないます。

 対象  小学校高学年以上
     ※美術の専門的な内容を含みます。

 定員  40名(オンライン参加の定員は100名)
     ※事前申込制(先着順)

 参加費 無料(入園料も無料となります)

北村西望《平和祈念像》
1/4石膏原型(中央)ブロンズ(右)
北村西望《平和祈念像》
等身大原型


開催主旨

 近年、高度経済成長時代に寄贈された個人コレクションの保存修復が問題になっています。通常所蔵品の貸し借りは、展覧会テーマに添った美術史や美学的な基準によって選択されるものです。ブロンズと石膏像どちらが重要かは芸術家によって異なるため、個別の作家研究をもとに判断されます。

 しかしながら、戦前の展覧会作品はもっぱら石膏で、太平洋戦争中の金属供出を免れた現存する近代塑造は石膏像が多数であるのにも関わらず、ブロンズは戦後の没後鋳造もあり、どちらが物質的に真正なものか検証されることもあまりありませんでした。展示は安全のためブロンズが選択され、石膏原型は修復してまで保存するものか検証が保留されがちです。

 本シンポジウムはこのような公共の石膏原型コレクションを修復した修復家と、実際の美術館現場での保存展示にあたっている学芸員を集めて意見交換を行います。行政と専門家による適切な役割分担によって運用された実例を提示しつつ、これからの近代彫刻の石膏原型の保存展示の可能性について問題提起します。


内容

◆議題提起「北村西望の石膏原型の保存の取り組み」
 土方浦歌(井の頭自然文化園 彫刻園学芸員)

◆講演1「フランソワ・ポンポンの石膏保存」
 神尾玲子 氏(群馬県立近代美術館次長兼学芸係長)

◆講演2「清水多嘉示の石膏原型全作品の修復」
 黒川弘毅 氏(武蔵野美術大学名誉教授)

◆講演3「近代塑造の石膏原型の修復」
 髙橋裕二 氏(ブロンズスタジオ取締役)

◆ディスカッション、質疑応答


【神尾氏プロフィール】
近現代彫刻の展覧会を多く手がける。1997年より群馬県立館林美術館設立準備に携わり、2001年に開館を迎える。フランソワ・ポンポンの石膏コレクションの保存展示、2016年「再発見!ニッポンの立体」(群馬県立館林美術館、静岡県立美術館、三重県立美術館)、2019年「没後70年 森村酉三とその時代」(群馬県立近代美術館)、「ヒューマンビーイング-藤野天光、北村西望から三輪途道のさわれる彫刻まで」(2024年1/27-4/7、群馬県立館林美術館)企画。群馬の2つの県立美術館を行き来している。

【黒川氏プロフィール】
彫刻家、修復家。1980年代初めからブロンズ鋳造による作品を発表し、1987年「もの派とポストもの派の展開:1969年以降の日本の美術」展(西武美術館)など、ポストもの派のひとりとして知られている。2000年「第3回光州ビエンナーレ<韓日の現代美術>」韓国、2003年「黒川弘毅 饗宴−生成するエロース」(府中市美術館)、2022年「黒川弘毅——彫刻/触覚の理路」(武蔵野美術大学美術館・図書館)。実作の傍らブロンズ彫刻の保存修復を行い、2007年以降清水多嘉示全作品コレクションの研究と修復を行っている。武蔵野美術大学名誉教授。

【高橋氏プロフィール】
修復家。2000年より群馬県立館林美術館フランソワ・ポンポンの石膏コレクションの修復調査を行っている。近年の主な修復には、2009年北村西望《熊谷直実公騎馬像》ブロンズ(熊谷市)、2010年ラグーザ《ガリバルディ将軍騎馬像》石膏原型(藝大美術館)、2015年ポモドーロ《太陽のジャイロスコープ》(東京都現代美術館常設)、2014-17年柳原義達作石膏原型48点(三重県立美術館一部常設)、2022年朝倉文夫《小山内薫像》ブロンズ(慶応義塾大学構内)、2022-23年小室達《伊達政宗公騎馬像》(仙台市青葉城址)修復代表、他がある。


応募方法

 受付フォームで以下のとおりお申し込みください。

 お申し込みの際は、@tokyo-zoo.netおよび@form.kintoneapp.comからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。なお、お申し込み後に自動返信メールが届かない場合は、井の頭自然文化園教育普及係までご連絡ください。

 実地参加ご希望の方は、こちらの受付フォームからお申し込みください

 オンライン参加ご希望の方は、こちらの受付フォームからお申し込みください

 ※外部サイト(kintoneapp.com)に移動します。kintoneapp.comは、トヨクモ株式会社が管理運営するウェブサイトです。今回のプログラム参加者募集に際して応募者の方々からご提供いただく個人情報は、トヨクモ株式会社が管理するサーバーに厳重に保管し、目的のための使用終了後、すみやかに削除するなど、厳正かつ適正な運用をおこないます。

【問い合わせ先】井の頭自然文化園 教育普及係
        0422-46-1100(代表) ※受付時間は9時30分〜17時
【締    切】実地参加   :2024年2月21日(水)送信分まで有効 ※募集終了しました。
        オンライン参加:2024年2月23日(金・祝)正午送信分まで有効 ※募集終了しました。

※締切前に定員に達した際は、井の頭自然文化園公式サイトでお知らせします。
※応募はひとり1回に限ります。同じ応募者による複数回の応募はすべて無効となりますのでご注意ください。
※お申し込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該プログラムに関するご連絡のみに使用いたします。
 また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。

(2024年01月15日)



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