井の頭自然文化園の彫刻館では、
小企画展「平和の騎馬像|戦争の騎馬像」展を開催しています。北村西望が制作した騎馬像を年代順に展示し、時代によって変わった意味の変化をご覧いただきます。
長崎の《平和祈念像》で知られる北村西望ですが、戦前は軍人騎馬像の銅像を依頼により制作していました。戦後になってから、騎馬像は社会的な権力のある人物ではなく、裸体の解放された人間や女神をのせて、自由や平和の意味を投影しました。また晩年にかけては、戦国武将などの歴史上の人物の騎馬像を、歴史絵巻の図像から着想しました。
こんにち、遠い世界の国で戦争が現実になっており、そのイメージはインターネットを通じ私たちの目の届くものになっています。長きにわたって彫刻を制作した北村西望の騎馬像の変化に、平和の遠さと近さを感じていただければ幸いです。
また、「井の頭自然文化園 彫刻園オンライン」で
動画を公開中です。ぜひご覧ください。
期間 2022年5月31日(火)~ 9月4日(日)
場所 動物園(本園) 彫刻館B館
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《平和への出発》1946年 石膏着色 | 《いかるがの皇子》1978年ごろ デッサン |
(2022年06月01日)
(2022年06月20日:動画について追記)