催し物
井の頭狸庵にようこそ[1]
 東京の里山にくらすタヌキ&観察会
 └─井の頭 2009/05/30

 井の頭自然文化園では現在、本園の資料館でタヌキをテーマにした特設展示「井の頭狸庵にようこそ──のぞいてみるタヌキの真実」を開催中!

 期間 2009年3月24日(火)~8月30日(日)
 会場 井の頭自然文化園本園「資料館」1階

 その展示の内容を、今回から3回にわたって紹介します。

 タヌキといえば昔話や童謡に登場し、だれもが名前を知っている動物ですが、ほんとうの姿はあまり知られていません。お腹がポッコリ、金玉がでかいなど、信楽焼のイメージをそのまま実際のタヌキにいだいている方もいるようです。

 そこで、身近なタヌキをもっとよく知ってもらうおうと、展示では東京の里山にくらすタヌキと井の頭の周辺にくらすタヌキを紹介するとともに、日本人が描く狸の姿の変遷をテーマに、狸文化についても紹介しています。

 展示は古い民家(井の頭狸庵)に来園者を招待するというストーリー。この民家は、青梅市永山北部丘陵(青梅の森)に実在する築 100年の農家をモデルにしました。また、最初のコーナーでは、この青梅の森での取材をもとに、東京の里山でのタヌキのくらしを紹介しています。

 青梅の森で観察されたアナグマやキツネの巣穴、けもの道などをビデオや写真で紹介するとともに、タヌキのタメフンや、タメフンから出てきたモノ、タヌキのおもちゃなどの本物も展示しています。東京にもこんな場所があるんだ!と、おどろかれる来園者の方も少なくありません。

 先週2009年5月24日には、特設展示にあわせて、この青梅の森で観察会を実施しました。あいにくの雨でしたが、長年この青梅の森で動物を観察している熊谷さとしさんの案内のもと、30人ほどの参加者が里山を歩きました。タヌキの視点からけもの道をたどったり、タメフンの臭いをかいだり、急な斜面で足をすべらせながら、そこにいくつも作られたアナグマの巣穴をのぞいたり、ニホンリスの「エビフライ」(リスが食べ残した松ぼっくりの芯)をさがしたり、みんな泥だらけになりながらも、里山歩きを堪能しました。

 次回は、二つめのコーナー、狸文化の奥深い世界をご紹介します。

写真上 :展示入口
写真中上:実在の農家をモデルにした展示
写真中下:タヌキのフンも展示
写真下 :観察会でタメフン発見

〔井の頭自然文化園教育普及係 天野未知〕

(2009年05月30日)



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