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オランウータン「スカイウォーク」の冬季実施について
 └─多摩 2023/01/14
 多摩動物公園の「スカイウォーク」は、地上約15mに渡したロープをボルネオオランウータンが渡る「空中散歩」です。例年、オランウータンのスカイウォークは、冬季休止としていましたが、今年度から冬季も実施することになりました。

 スカイウォークを渡った先にある「オランウータンの森」には、複数の樹木が自生し、春には新芽や若葉、秋にはドングリをオランウータンたちが好んで食べるようすを見ることができます。これまでは、冬になるとこれらの森の魅力なくなること、寒さが厳しく飼育条件として適さないことを理由にスカイウォークは冬季休止としていました。

 オランウータンの飼育環境を見直すなかで、本当に森には魅力がなく、飼育に適さない環境なのだろうか? という疑問から、新型コロナウイルス感染拡大の影響で休園していた昨年1~3月に冬季のスカイウォークを試行してみました。すると、オランウータンの森では常緑樹の葉を採って食べる姿が、ロープをつなぐタワー上では暖かな陽を浴びてまどろむ姿が多く見られました。これらのことから、冬季のスカイウォーク実施を決めました。

 実施日であっても無理に渡らせるということはなく、オランウータンが「森へ行きたい」と自主的に判断すれば渡るし、そうでなければ渡りません。どうするかはすべてオランウータンにゆだねられています。

 とはいえ、もともと温暖な環境のなかにすむオランウータンにとって、過度な寒さは大敵です。冬季は、天気や気温、風の強さなどに特に注意しながら、オランウータンに適した条件のなかでスカイウォークを実施していきます。


冬季のスカイウォークのようす
(撮影日:2022年12月30日)

(2023年01月14日)



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