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ハダカデバネズミの赤ちゃん誕生──2005/12/09
(2005年12月14日追記──残念ながら、下記でお伝えしたハダカデバネズミの赤ちゃんは、全頭死亡しました。現在見られるのは、親世代だけです。ご了承ください。)

 2005年12月7日、上野動物園の小獣館でハダカデバネズミの赤ちゃんが生まれました。13頭を確認しましたが、1頭死亡。小獣館1階で見られます!

 ハダカデバネズミは、なまえのとおり、毛がほとんどない齧歯類(げっしるい)。アフリカ東部でくらしています。ハダカ「モグラ」ネズミとも呼ばれるとおり、地中にトンネルを掘って生活しています。

 小獣館では、透明なケースをプラスチックパイプでつないだ飼育容器で展示中。観覧スペースと区切られた空間の中に置き、ヒーターで温めています。今日撮影におとずれたときの室温は29.5℃でした。
 展示は人工的に作って与えた設備ですが、育児室、食堂、トイレなど、ちゃんと部屋を使いわけています!

 ハダカデバネズミの群れの中に、子どもを産める個体(女王)は1頭だけ。他の個体は、それぞれ専門の役割をもち、分業が確立しています。ハチかアリには多く見られますが、哺乳類でこんな社会性をもつ動物はほかにいません。

 写真のとおり、「寝室」と書かれたスペースで、赤ちゃんとおとなの個体が「まざりあって」います。小さな、赤っぽいのが赤ちゃん。

 赤ん坊を口でくわえて寝室にもってくる個体がいる一方で、なぜか赤ちゃんを持ち去ったり、後ろ足でけったりしている個体もいます。群れは繁殖個体がまとめるのですが、まだ、統制が今ひとつなのだとか。

・東京ズーネットBBのハダカデバネズミの動画はコチラです。
 「2005年3月撮影」
 「2003年11月撮影」

(2005年12月09日)



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