屋外の動物舎は、網や柵でおおわれていても、そのすきまから動物が入って来ます。からだの小さいスズメは、ちゃっかり忍び込んで、放飼場のえさを横取りしています。
しかし、放飼場の中にいる動物によっては、侵入者の方が食われてしまったりして……。以前、タテガミオオカミの放飼場で、オスの「シリウス」がハトをくわえていたそうです。もちろん、外からやってきた野生のハト。
今日(2005年7月22日)は、ムクドリの幼鳥が、タテガミオオカミのオス「ブリュック」の放飼場に迷いこみました。どうやら足をケガしており、放飼場の天井隅にひっかかって動けません。飼育係が飼育舎屋上にのぼって、救出しようとするも、すでに鉄網の中にいたムクドリは、ブリュックの放飼場の地面に落下──。
あぁ~、と思いきや、なんとか飛翔したムクドリは、こんどは隣の放飼場との境の鉄網に足をひっかけて、宙ぶらりん。その後、結局ブリュックの放飼場に落ちてしまいました。
こうなったら人間が放飼場に入り、えさの鶏頭で気をそらしているうちに、鳥を捕獲すべし!──と救出作戦を展開したのですが、放飼場に飼育係が入る直前、ブリュックの目がキラ~ン☆!(主観です。すいません……)。すばやい身のこなしで鳥をおさえつけ、口にくわえてしまいました。
その後、投げ入れられた鶏頭を見たとたん、ブリュックはムクドリを口から放し、鶏頭の方へ突進。そのすきに、飼育係がムクドリを捕獲。しかし、鳥は絶命直前だったのでしょう。合掌……。
東園では、カリフォルニアアシカが、飛んでいるコシアキトンボを狙って、口をあけながらハイジャンプをしていました。トンボは無事でしたが……。
外からやってくる動物で困ってしまうのはカラスです。最近、お客さんがいなくなったあと、タテガミヤマアラシのまわりに集まってくるのもカラス。マイペースなヤマアラシは今ひとつ表情がわかりませんが、迷惑してるはず。
おまけ──天王寺動物園では、2005年7月13日、ネコがメガネグマの放飼 場に入りこんだのだとか! そのようすをとらえたのが、 asitaharedayoさんのブログ「動物園でお散歩」の7月14日のエントリー(
http://asitahare.exblog.jp/3118860/と
http://asitahare.exblog.jp/3123291/。無事で何より。
写真上 ムクドリを救出しようとケージ上にのぼる飼育係
写真下 一度逃げたものの、放飼場を隔てる金網にひっかかってしまったムクドリ
(2005年07月22日)