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シャオシャオとレイレイの血圧測定ができるようになりました
 └─ 2025/01/18
 2021年に誕生した双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」は、2023年7月から健康管理のためのハズバンダリートレーニング(※)を進めてきました。このたび、レイレイは2024年11月20日に、シャオシャオは12月2日にそれぞれ初めて血圧測定ができるようになり、健康管理の取組みがさらに前進しました。

(※)ハズバンダリートレーニング
動物の健康な飼育と人間の安全な作業を目的として、動物に自発的な行動をとらせるための訓練


血圧測定のようす(シャオシャオ)


血圧測定のようす(レイレイ)

 血圧は、測定用のバンド「腕帯(わんたい)」(カフとも呼ばれます)を腕に巻いて測ります。1か月以上にわたって取り組んだトレーニングにより、2頭ともにこの作業をスムーズにおこなうことができるようになりました。その結果、2頭とも正常値とされている140~160mmHgに近い数値が計測され、血圧状態に問題がないことが確認できています。

 現在、2頭は次のステップとして、X線撮影のトレーニングも順調に進めています。血圧測定やX線撮影は、どちらも健康状態を正確に把握するために大切な項目です。とくに血圧測定は、若いジャイアントパンダに関するデータが世界中でもまだ少ないため、今回の取組みは将来的に健康診断の基礎を築くうえで非常に重要な役割を果たします。

 これからも、シャオシャオとレイレイから得られたデータが世界各国で飼育されているパンダや中国の野生パンダの健康管理に貢献していくことを期待しています。

 また、トレーニングを進めるなかで、2頭の性格や反応の違いも見えてきました。シャオシャオは血圧測定で使用する腕帯を少し怖がる一方、X線撮影で使う「カセッテ」(像を映す板)はほとんど気にしません。一方で、レイレイは腕帯にはすぐに慣れたものの、カセッテを怖がるようすが見られます。このように、双子といえども、それぞれ苦手なものや反応が異なるため、飼育係は2頭の性格に合わせた方法でトレーニングをくふうしています。


カセッテ(左)と腕帯(右)

 これからも、シャオシャオとレイレイの、そして世界のパンダの健康管理に役立てるため、血圧測定やX線撮影を含むさまざまなトレーニングを続けていきます。トレーニングのため、一時的に姿が見えなくなってしまうこともありますが、みなさまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

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