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No.54と
No.73でお伝えしたとおり、不忍池にモモイロペリカンを2羽放していましたが、10月15日、あらたに8羽を放しました。これで、オス5羽、メス5羽、全部で10羽となりました。
ふだんは池の真ん中あたりにあるカワウの島でくつろいでいますが、餌の時間になると、アメリカビーバー展示場に近い岸のそばにある島のあたりまで戻ってきます。
餌の時間は朝10時と午後3時。今日見に行ってみると、餌がまだ来ていないのに、さっそく9羽が(人待ち顔で?)集まっていました。
午後3時、飼育担当者が青いバケツをさげて登場。島にわたって、そこから魚をポーンと投げてやります。ペリカンは大きな口を開けて、すばやくキャッチ! オスの方がメスよあり受け取るのが上手なのですが、メスにも均等に餌が行くよう、担当者は投げ方を工夫しているそうです。外見上のちがいとしては、オスの方がくちばしが弓なりに曲がっているとのこと。
この日、餌をもらいに集まったのは結局9羽でした。1羽だけ、カワウの島の付近から離れようとしません。この個体はニューフェイスで、まだ慣れていないようです。前日は8羽集まったそうですから、みんなすぐ慣れるでしょう。
1日に与える魚は10羽あわせて8~10キログラム。見ていると、10分ほど魚を投げてやっているうちに、満足した個体はさっさとカワウの島の方に戻っていきます。このとき、じつはまだお腹がいっぱいになっていない個体も、戻っていく個体についていきます。これは、ペリカンが群れで行動する習性をもっているためですが、でも、あとからついていく個体は、後ろ髪を引かれる思いかも?
この日の餌はアジでしたが、上野動物園では長野県塩尻市から「ブラックバス」の提供を受け、ペリカンたちに与えています。ブラックバスは日本の淡水魚の生息環境をくずしている魚として有名です。ブラックバスはアジより大きいので、投げられるとペリカンも少しビックリするとか。
不忍池には、ほかにもあたらしい鳥類が登場しました。モモイロペリカン以外のニューフェイスも、ぜひ探してみてください。