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動く宝石、ヤドクガエル──12/10
 「地上を歩く熱帯魚」とさえいわれ、鑑賞価値の高い動物とされるヤドクガエル。両生爬虫類館(ビバリウム)では、そんなヤドクガエル5種の展示を、2004年12月7日から開始しました。
 現在展示しているのは、アイゾメヤドクガエル、コバルトヤドクガエル、キスジヤドクガエル、キオビヤドクガエル、マダラヤドクガエルの5種。右の写真上はアイゾメヤドクガエルです。

 ヤドクガエルは中米から南米の熱帯地方にすむカエル。皮膚から分泌される成分を、現地の人間が吹き矢に塗って「矢毒」としたことから、ヤドクガエルと呼ばれるようです。でも、狩りに使えるほどの強い毒をもっているのは、ヤドクガエルの中でも一部の種類だけという説も。
 また、ヤドクガエルの毒は、餌となるアリなどから得た成分(蟻酸など)でつくられるのですが、ビバリウムではふつう、生まれたばかりのフタホシコオロギ(写真中)をあたえています(ショウジョウバエもえさとして、よく使われます)。ですから、毒はありません。写真中のちいさーい昆虫が、えさとなるコオロギの幼虫です。

 飼育にはもちろん湿度も必要ですが、熱帯にすむカエルですので温度もたいせつです。また、多くのカエルが夜行性なのに対し、ヤドクガエルは昼行性。こんなところにも、“ペット”としての人気があったりするのかも。
 展示場所は温室入口の手前です。水槽内の石や植物にかくれていることもありますので、じっくり探してみてください。

(2004年12月10日)



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