不忍池のモモイロペリカンのひなが順調に育っています。ひなのすがたを確認したのは、2004年9月5日。生まれたばかりの赤ちゃんの体色は、濃い灰色~黒色でした。
ひなはたいてい不忍池の中の島にいますが、体が大きくなったので、よく見えます。体色は全体的にうすくなり、つばさの下や腹がとくに白っぽくなってきました。
モモイロペリカンへの餌やりは、午後3時ごろ。島から少し離れたアメリカビーバー展示場のちかくで魚をあたえるのですが、これまで、ひなの父親と母親は交代で餌場にやってくるのがふつうでした。それがいまは、ひなを島においたまま、両親ともに餌をもらいにきます。少しは離れてもだいじょうぶ──というところまで、ひなが大きくなったということでしょうか。
親は餌を吐きもどして子にあたえますが、飼育担当者によると、そのシーンが見られる機会も減ったとのこと。吐き戻しの頻度が以前よりも減って、そのかわり、一回にドッサリあたえているようです。
今日(12月3日)、餌の時間に見にいくと、カワウのならぶ島上にひなのすがたはありましたが、成鳥がいません。餌場の方に行ってみると……おとなはみんな“餌待ち顔”。飼育係が来るのを待っています。そこで、島の見えるところまで引き返し、ひなを観察していると、おとなたちが三々五々、引き上げてきました。
「おかーさーん」「おとーさーん」と駆け寄るひな──というシーンが見られるわけではなく、ひなはそのままの位置。成鳥たちは島にあがって、まったりとした感じ。
ともかく、無事育ってほしいものです。不忍池までいらしたら、ひなのすがたを探してください。見えないときは、岸ぞいにすこし移動すると見えるかも。
・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」の
モモイロペリカンはこちら(鳴き声と動画へのリンクもあります)。
(2004年12月3日)